平成26年度施政方針演説(3月議会)

2014年2月27日

平成26年2月26日
第2回(3月)千曲市議会定例会
岡田千曲市長 発言

【はじめに】

 

本日、平成26年千曲市議会3月定例会が開会され、平成26年度の一般会計予算案をはじめ関連諸議案を御審議いただくに当たり、施政に対する所信の一端を申し述べ、あわせて、重点施策について説明申し上げます。

さて、私が市民の皆様からの信託を得て、第4代千曲市長として市政を担当させていただいてから1年有余が経過しました。

日本経済は、円高・デフレが進行し、長らく景気の低迷から抜け出せない状況が続いてまいりました。

政権交代後、政府が打ち出した経済財政政策の効果により、景気は確実に回復してきておりますが、地方経済は依然として厳しい状況におかれています。

こうした情勢の中で、私は、「市内経済の活性化」「新幹線新駅誘致」など、一過性ではなく、千曲市の将来を見据えながら、千曲市発展の基盤となる政策を一丁目一番地に掲げ、市民皆様の御理解と御協力をいただきながら 公約実現に向けた取り組みを着実に進めてまいりました。

平成26年度は、4月からの消費税の引き上げに伴う景気へのマイナス影響等が懸念され、不透明な経済情勢が続く中ではありますが、「新庁舎の建設」「戸倉上山田中学校改築」など、合併の総仕上げのスタートの年と位置付け、直面する諸課題に全力で取り組み、新たな10年に向かって大きく飛躍してまいりたいと考えています。

 

次に重点施策について申し上げます。

平成26年度は、次の5つを重点施策として進めてまいります。

 

第一は、「産業支援」であります。

 国の経済対策により、景気は回復途上にありますが、依然として中小企業の景況は厳しい状況にあります。

このような状況下で、昨年企業の景況感や産業支援施策に対する意見・要望等を把握し、有効な施策を講じていくため、「企業景況感調査」及び「産業支援施策アンケート調査」を実施いたしました。

これらの調査結果や企業等から寄せられた要望を踏まえ、産業支援のための主要施策について見直しを行い市内経済の活性化を図ってまいります。

中小企業融資制度では、設備投資を促していくため、1.5%という低利な「設備投資特別資金」を新たに創設します。また、小規模事業者の振興及び経営安定のための「特別小口資金」や、中小企業者を融資対象とする「一般事業資金」についても金利の引き下げを行い4月から運用してまいります。

また、商工業振興条例に基づく助成事業では、販路拡大のための展示会出展経費について助成限度額を引き上げるほか、「商店街空き店舗活用事業」、「人材育成事業」及び「工場等用地取得事業」などについても、助成対象となる範囲や業種を拡大し、現行よりも活用しやすい制度にしてまいります。

このほか、2月13日には、国の経済対策であります「平成25年度経済産業省補正予算・中小企業支援事業」の説明会を、多くの企業・商店街の方々に参加していただき開催しました。今後は、産業支援センターを中心に企業等の補助金採択に向けた支援や、起業・創業に対する支援等に取り組んでまいります。

 企業誘致については、市内企業から事業拡大のための用地取得の要望がありましたので、千曲市土地開発公社に依頼し、新田地区の工業専用地域内にある土地を取得・造成し、本年秋頃を目途に譲渡してまいります。

また、企業誘致を進めるために、平成25年度から長野県東京事務所に職員を派遣してまいりましたが、なかなか結果に結びつかないのが現状であります。

しかし、企業からの引き合いもあることから、引き続き職員を派遣し、首都圏の産業立地動向の情報収集に努め、積極的に企業を訪問してまいります。

 

 第二は、「新幹線新駅誘致」であります。

北陸新幹線は、来年3月金沢まで延伸されます。首都圏と北陸圏の一体化が飛躍的に進み、人の流れが大きく変わります。

高速交通網が集積する千曲市。新幹線新駅を誘致することで、長野県における一大交通拠点の形成と県内観光の出発地としての役割を担っていかなくてはなりません。まさに「ゲートシティー千曲市」の誕生であります。

千曲市にとって新駅は、それ自体が目的ではありません。

「新駅」から「屋代駅前商店街」、「伝建を目指す稲荷山地区」、「世界農業遺産を目指す姨捨の棚田」、そして「戸倉上山田温泉」へと連続的に地域整備を進めることで、千曲市は、これまでにない一大観光地として大きく飛躍し、地域経済の活性化にも貢献すると思っています。

県の交通ビジョンに位置付けられ、県議会でも何度となく議決され、県選出国会議員の全員が支援する新駅誘致。平成26年度には、新たな展開ができることを期待しつつ、誘致運動を強化してまいります。

一方、「新駅を活かしたまちづくり基本構想」の素案ができましたので、県当局に説明するとともに、一人でも多くの皆様に御理解いただけるよう、私自身も出席して市内各地区で説明会を開催してまいります。

 また、昨年発足いたしました「北陸新幹線新駅誘致期成同盟会」の会員数は、現在までに8,000人を超えており、順調に増加してきております。

 特に多くの市民が心配されています建設財源については、只今、合併特例債の活用により「魅力あるまちづくり基金」として、約20億円を造成中でありますので、この基金を活用し、一定の財源を確保してまいります。

 新駅誘致は、極めて難しい案件ではありますが、千曲市の将来、長野県の将来を見据え、その実現に向けて最大限の努力をしてまいります。

 

第三は、「新庁舎建設」であります。

新庁舎の建設については、庁舎の機能、想定規模、建設地及びスケジュールなど、事業化に向けた方針を示す「新庁舎建設基本構想」の素案がまとまりましたので、今後、市民に説明をして、理解を得ながら、事業を進めてまいります。

なお、新庁舎の建設地については、地方自治法で「住民の利用に最も便利であるように、交通事情、他の官公署との関係等について適当な考慮を払わなければならない。」と定められており、その趣旨を尊重するとともに、将来の財政見通しを考慮して、経費の節減に努めるために、現在保有している公共用地の中から選定することを前提として、検討してまいりました。

建設の対象地として考えられる、現3庁舎の敷地及び主な公共用地について、法令・上位計画との整合性、利便性、安全性及び防災対策の他に、土地利用や景観、周辺環境との調和等の様々な角度から総合的に評価した結果、利便性に優れ、建築計画の自由度が高く、経済的であることから、「更埴体育館一帯の用地」を新庁舎の建設地とすることが適当であると判断しました。

東日本大震災の発生後、市庁舎は市民の生命と財産を守るための危機管理機能を備えた防災拠点であるとともに、大規模災害発生時に、救援・救助活動や復旧活動を迅速に行うための拠点として、重要な役割を担うことが強く求められています。

こうしたことを踏まえ、今後新庁舎の建設予定地にある、建築後40年以上経過し、老朽化が著しく、耐震性など安全確保対策が必要な「更埴体育館」、「老人福祉センター」などの公共施設のあり方についても検討してまいります。

さらに、現3庁舎の後利用について、市全体の公共施設の将来のあり方を検討し、施設の存続や廃止を含めた再配置等について計画的に進めてまいります。

 

第四は、「歴史的文化財を活かしたまちづくり」であります。

 市内には、現在、様々な理由で歴史的建造物などが急速に減少してきており、「歴史的風致」が失われつつあります。こうした状況を踏まえ、この「歴史的風致」を後世に継承するまちづくりの取り組みに着手してまいります。

まず、稲荷山地区の蔵の町なみについては、「重要伝統的建造物群保存地区指定」を目指して、文化庁に選定申請をしてまいります。

また、名勝「姨捨(田毎の月)」並びに重要文化的景観である「姨捨の棚田」の保全にあたっては、整備計画を策定し、棚田での農業の継続、観光面での活用に向け計画的に取り組んでまいります。

 「姨捨の棚田」の世界農業遺産への認定については、農林水産省の現地調査を受けて、認定基準を満たすかを調査するほか、既に認定された自治体からも助言をいただきながら、早期の認定を目指してまいります。

 また、稲荷山地区をはじめ、「姨捨の棚田」「松田家」、「さらしなの里」、上山田の「城山荒砥城」「智識寺」などの文化財を結び、広域的に活用を図るため、「歴史まちづくり法」に基づく「千曲市歴史的風致維持向上計画」を策定し、歴史的文化財を活かしたまちづくりができるよう準備を進めます。

 

第五は、「子育て支援」であります。

 平成26年度から、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、長時間保育使用料を半額とし、就労環境の改善を図るほか、「次世代育成支援行動計画・後期計画」に基づき子育て世帯への支援と安心して子育てのできる環境を整えてまいります。

 また、子ども子育て支援法に基づき、本年中に「子ども子育て会議」を発足させ、子ども子育ての支援に関する意向調査を行い、総合的かつ計画的な「子ども子育て支援事業計画」の策定に取り組んでまいります。

 施設整備では、「千曲市立保育園第一次整備計画」に基づき昨年着手した上山田保育園の改築事業を完成させます。同園では、園児の体力づくりや健康づくりにつなげるモデル事業として、園庭の一部を芝生化してまいります。

 このほか、老朽化が進む保育園については、耐震診断を進め、安全で質の高い保育サービスの提供に努めてまいります。

 また、私立あかね保育園園舎の改築工事には、国の安心こども基金事業に上乗せし、補助金を交付してまいります。

 更埴子育て支援センターでは、利用者の利便性を図るため、試行的に休館日を月曜日から土曜日に変更してきましたが、利用者が増えるなど、利便性の向上が図られましたので平成26年度から本格実施をするほか、子育て支援センターの事業についても、常に、利用者のニーズにあった事業を行うよう、利便性の向上と子育て事業の拡充に取り組んでまいります。

【平成26年度予算編成の基本方針】

 

 次に、平成26年度予算案の概要について申し上げます。

本市の財政状況は、景気回復の動きが鈍いこともあり、市税収入等については大幅な増加は期待できず、また、地方交付税も合併算定替えの特例期間が終了し、段階的な減額期間に移行することなどから、一般財源の確保が依然として厳しい状況にあります。

 こうしたことから、予算編成に当たっては、経常的経費の削減に努め、継続中の大型事業のほか、「地域の特性を活かした産業振興」「子育て・教育環境の整備」など、市民生活の安心・安全の確保を基本として予算を編成いたしました。

また、本年4月からの消費税率改正に伴い、「地方消費税交付金」の増加分を見込むほか、水道料金、下水道使用料金、学校給食費などについては消費税率の改正を反映することといたしました。

この結果、平成26年度の予算規模は、一般会計が総額247億8千万円、前年度に比べ1.3%の減となりました。

また、国民健康保険特別会計など4特別会計予算の総額は、駐車場事業特別会計及び戸倉温泉施設事業特別会計の廃止などもあり、118億5,991万円、前年度比1.9%の減、下水道事業など2つ公営企業会計予算の総額は、51億8,452万7千円、前年度比11.1%の増となりました。

全会計を合わせた予算総額は、418億2,443万7千円、前年度比0.07%の減となっています。

いずれにいたしましても、地域の活力を創造するためには、実効性のある投資も必要であり、予算の執行に当たっては費用対効果を基本とし、限られた財源の中で住民福祉の向上を図ってまいります。

【平成26年度主要施策】

次に、平成26年度の主要な施策と事業の概要について、総合計画の体系に沿って説明いたします。

 

第1に、『支え合い、元気に暮らせるまちづくり』であります。

 

◆「地域福祉」では、

 地域でお互いに支え合う仕組みづくりの展開と、健康増進を図り、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる地域福祉社会の実現を目指してまいります。

 具体的には、市民、福祉事業者、社会福祉協議会との協働を進め、災害時支え合いマップづくりの推進と活用など、災害に備えた体制づくりに取り組んでまいります。

また、地域福祉を実践する中核ともいえる社会福祉協議会や福祉の担い手となる民生児童委員協議会と十分に意見交換しながら、ボランティア活動の充実やボランティアサークル等の育成に努めてまいります。

 

◆「障害者福祉」では、

障害者総合支援法に基づき、知的障害者や身体障害者、増加傾向にある精神障害者が自立した生活ができるよう引き続き支援をしてまいります。

平成27年度からは、「障害者総合支援法」及び市が支給決定する「児童福祉法」に基づくサービスを利用する場合、市指定の相談支援事業所が作成したサービスの利用計画が必要になることから、平成26年度から相談事業所の設置を進め、円滑に必要な支援が受けられるよう体制の整備を図ってまいります。

また、平成27年度から29年度を計画期間とする「第4期千曲市障害福祉計画」の策定に着手し、障害福祉サービスの数値目標と方策を明確にしてまいります。

 

◆「生活支援」では、

厳しい経済・雇用情勢のなか、引き続き生活困窮世帯に対して、住宅及び就労機会の確保に向けた支援策としての「住宅手当緊急特別措置事業」を実施するほか、生活保護の適正な運営を行い、就労可能な被保護者に対しては、就労をしていただくよう支援してまいります。

また、平成27年度には、生活困窮者自立支援法が施行され、「自立相談支援事業」が必須事業となります。これは生活困窮者に対するワンストップ型の相談窓口であり、相談者の状況に応じ自立に向けた支援を行っていくことになりますので効果が十分発揮できるよう、体制や運営方法について研究してまいります。

 

「高齢者福祉」では、                                                         

「第5期しなのの里ゴールドプラン21」に基づき、計画の最終年度として、介護保険の地域密着型サービスの基盤整備となる「小規模多機能型居宅介護施設」及び「定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所」をそれぞれ1か所整備してまいります。

また、第5期に続く平成27年度から29年度までの3年間の「第6期しなのの里ゴールドプラン21」として、「老人福祉計画」や「介護保険事業計画」を、策定してまいります。

成年後見制度の利用については、認知症高齢者など、判断能力が不十分な方の相談及び手続きの支援等を行う「成年後見支援センター」を開設してまいります。

 

◆「健康づくり」では、

 健康寿命延伸のための生活習慣病対策として、肥満予防をはじめとする 生活習慣の改善は、糖尿病、がん、心疾患、脳血管疾患など生活習慣病全体の予防につながることから、市民に、より一層「健康的な習慣の大切さ」を意識していただけるよう食生活、栄養、身体活動などの保健指導、啓発事業を積極的に取り組み、医師会や医療機関等との連携はもとより、新たに、薬剤師会との連携を図り、薬の正しい知識や薬に関する相談事業を実施することも検討してまいります。

こころの健康や自殺防止については、専門機関と連携し、こころのケアに取り組むほか、家族や職場などで仲間の変化に気づき、声かけや、話をよく聞くなど、必要な支援につなげるゲートキーパー(命の門番)の養成に努めてまいります。

感染症対策については、昨年は全国的に風しんが流行し、妊娠した女性が風しんに感染すると胎児に障害等の影響がでる可能性があることから、妊娠を予定する女性とその同居者を対象に、抗体の有無とワクチン接種にかかる費用を公費助成し、出産時の安全・安心につなげてまいります。

さらに、感染力の強い新型インフルエンザ及び新感染症対策については、国の特別措置法に基づき策定した「千曲市新型インフルエンザ等対策行動計画」により、発生時の被害状況などを的確に把握し、感染拡大の抑制に努めてまいります。

 

◆「保健・医療」では、

 国民健康保険は、長引く景気の低迷、高齢者や失業者の増加等により保険税の増収が見込めない状況にある一方、高度医療の進展等により医療費は年々増加しており、収支が不均衡な状態が続いています。平成22年度以降、一般会計から毎年度赤字補てんをしてまいりましたが、特別会計という性格上、このまま赤字補てんを続けていくことは好ましくありません。

 こうしたことから、国保財政の安定的かつ、健全な運営を図るため、苦渋の決断ではありますが、国民健康保険運営協議会にお諮りし、平成26年度は国保税の税率改正をさせていただくことといたしました。

 また、引き続き特定健診・特定保健指導や健康づくり事業の促進を図り、医療費の抑制にも努めてまいります。

 

第2は、『ふるさとの自慢を未来に継ぐまちづくり』であります。

 

◆「文化財等の保護・継承」では、

「松田家資料整備事業」は、平成17年度より順次の整備を進めているところですが、平成28年度には一般公開できるよう事業を進めてまいります。

 また、本年4月29日に開催される国の重要無形民俗文化財である「雨宮の神事芸能」については、神事芸能が現在どのように行われているのかなどの調査を行い、この貴重な民俗文化財をしっかり後世に伝承していきたいと考えています。

 森将軍塚古墳については、葺石を支える土が流失したことにより、部分的に崩落の危険があることから、国の補助を受けながら平成27年度までに 補修を完了するよう進めてまいります。

 

 第3は、『市民が憩い、心穏やかに暮らせるまちづくり』であります。

 

◆「公園・緑地の整備」では、

 子供から高齢者まで誰もが憩える公園、また、災害時の避難場所となる公園の整備を進めていますが、平成26年度は戸倉地区「福井・上町・上中町・中町地区」に計画している公園の整備工事に着手します。なお、完成後は地域住民の皆様に維持管理をお願いしてまいります

 遊具について申し上げます。都市公園に設置した遊具については、長寿命化計画策定に伴う点検結果に基づき、平成26年度から順次修繕工事等を実施いたします。

区・自治会管理の公園や広場に設置された遊具については、国土交通省の「遊具の安全確保に関する指針」に基づき昨年度総点検を行いました。その結果、老朽化等により危険であり、使用中止と判断した遊具については、地元の皆様に御理解をいただき、平成25年度より撤去作業を行ってまいりました。

また、撤去後の遊具の新設や修繕については、子育て支援の観点から、コミュニティ振興対策事業補助金の補助率を5分の4に引き上げ助成をしてまいります。

 「緑のまちづくり」については、緑地の適正な保全と緑化の推進を目的とした「緑の基本計画」に基づき、平成26年度も引き続き、植花活動や緑のカーテンづくり、緑化講習会などを開催してまいります。

 また、緑化を推進する市民団体を支援するなど、市民参加の仕組みづくりも研究しながら「緑のまちづくり」を進めてまいります。

 

◆「下水道の整備」では、

生活排水による河川の水質汚染を防止し、きれいな水の循環を保つため、公共下水道の整備や合併浄化槽の設置を推進しておりますが、平成25年12月31日現在の公共下水道の普及率は92.1%、水洗化率は83.1%であります。

今後は、地震等の災害に備え、管渠の耐震化、マンホール浮上防止対策、マンホールトイレの設置等、緊急、中期、長期に分け、下水道の災害対策事業を進めます。

また、下水道経営の安定化・合理化を目指し、農業集落排水の公共下水道へのつなぎこみについて、引き続き関係機関と検討を進めてまいります。

 

◆「上水道の整備」では、

人口減少による使用料収入の減少、さらには施設の老朽化に伴い維持修 繕費が増大し、運営は厳しさを増しておりますが、安全・安心な水道水を安定して供給できるように努めてまいります。

また、地方公営企業会計基準がこの4月より改正されますが、健全な会計運営をする中で、八幡中原の配水池に電気計装類を設置し、水質濁度を遠隔監視するなど、計画的な施設の改修に努めてまいります。

県営水道の移管については、千曲市と坂城町の水源調査や、移管後の水道料金の算定を行ってまいりましたが、千曲市と坂城町は、全地域を賄うだけの水源確保は難しく、また移管には新たな工事が必要なことから、現状の料金を維持することは困難な状況であります。したがって、市民に新たな負担が生じることがなく、安定した給水が将来に亘って保証されない限り、移管は困難であると考えています。

 

◆「長野広域連合が計画しているごみ焼却施設」は、

 環境影響評価の現地調査が終了し、現在、調査結果に基づき、焼却施設の建設・稼働が周辺環境に及ぼす影響を予測し、事業者の環境保全対策を評価する準備書の作成に入っております。準備書の完成にはもう少し時間がかかりますが、準備書が完成しますと県知事に提出し、公告・縦覧を経て、市民の意見や専門家で構成する技術委員会の意見を伺うことになります。 

 また、建設候補地の地元であります屋代第五区と第六区の皆様に対しては、施設への理解を深めていただくため、先進地視察を行うと共に、地元振興の要望等をお聞きしながらまちづくり支援策についての協議を行い、建設同意がいただけるよう努めてまいります。

 

◆「防災対策」では、

近年、時間雨量100mmを超える局地的豪雨が全国的に頻発しており、市民の不安も大きくなってきております。当市には千曲川・沢山川・女沢川などの一級河川と、東林坊川をはじめとする準用河川が21河川あり、これらは治水対策上極めて重要な河川でありますので、計画的な整備に努めてまいります。

沢山川は、昨年の台風により新たに漏水箇所が発生しており、漏水防止工事の早期完成と、引き続き堤防の嵩上げ工事を県に要望してまいります。

また、沢山川が千曲川と合流する付近は、勾配が緩く土砂が堆積し易い場所であります。現在、市の要請もあり千曲川河川事務所が堆積状況を測量しており、その結果により河道掘削を実施する時期を判断するとしています。今後も定期的な河床高の観測と、計画的な河道掘削を要望してまいります。

更級川は、平成25年に20cm嵩上げ工事が完成しましたので、上流部の未整備箇所の早期事業化を要望してまいります。

日影沢は県の改修事業に併せて、女沢川との合流地点までの整備計画を作成してまいります。

準用河川の東林坊川は、改修を計画した700m区間の整備が完了しますので、上流の狭あい部分の改修計画を作成し、早期に事業効果が上がるよう整備したいと考えております。

上山田温泉地区においては、近年のゲリラ豪雨等により浸水被害が発生しております。この雨水浸水対策として、平成23年度から荒砥沢川との合流部より雨水排水幹線の整備を進めていますが、本年度も引き続き整備を進め、浸水被害の解消に努めてまいります。

橋梁については、長寿命化計画に基づき平成25年度より補修の緊急度が高い橋梁から維持補修工事に着手しました。引き続き工事を進め、安全性の向上に努めてまいります。また、幹線市道の路面、道路構造物、道路標識を点検し、修繕や補修を行うことにより、安全で円滑な交通の確保を図ってまいります。

住宅、建築物の耐震化については、引き続き木造住宅の耐震診断と耐震補強工事を進めるほか、新たに公民館分館と大勢の市民が利用する建築物の耐震化を促進します。

また、住宅リフォーム支援事業を継続しますので、耐震補強工事や火災警報器の設置など、安全・安心、快適な住まいづくりのためにも、多くの市民の皆様のご利用を期待しています。

 

 第4は、「のびのびと社会にはばたく人が育つまちづくり」であります。

 

◆「学校教育」では、 

楽しい学校、分かりやすい授業に向け、パソコン教室の機器更新やデジタル教科書を使った授業の充実など、ICTを活用した学習環境整備を引き続き進めてまいります。 

不登校・発達障害等により特別な支援を必要とする児童・生徒に対しては、早期発見・早期対応が有効なことから、相談支援連絡会議の充実や「就学移行支援システム」の定着を図るとともに、学校における介助員の配置について充実を図ります。 

また、子供たちが将来、社会的・職業的自立に必要な能力を育成するために、発達段階に応じた「キャリア教育」を推進するための「コーディネーター」を、総合教育センターに新たに配置し、施策の充実を図ってまいります。 

施設整備では、戸倉上山田中学校及び更埴西中学校体育館の改築に向け、実施設計業務などに着手してまいります。

  

 

◆「学校給食」では、

1学校給食センターの改築事業については、用地取得に時間を要していましたが、このたび、地権者と合意に至りましたので、契約事務を進め、早期完成に向けて鋭意努力をしてまいります。

 

◆「生涯学習等の推進」では、

 市民一人ひとりがそれぞれのライフステージに応じて主体的に学び合い、誰でも自由に参加、活動できる機会を提供するとともに、学びの成果を地域のために活かすことができるよう、乳幼児期、少年・青年期、そして熟年期に対応した各種事業を進めてまいります。

また、平成21年に策定した「生涯学習基本構想・基本計画」は、計画期間の半分を経過したことから、課題等を分析し必要な見直しを行います。

文化施設については、利用者や地域の方のご意見をお聞ききし、適切な管理運営に努めてまいります。

 

◆「スポーツの振興」では、

 「スポーツ・健康都市宣言」にふさわしく、市体育協会や関係団体と連携しながら、新たなスポーツイベントの研究を進めるなど、健康づくり、まちづくりに資する事業に積極的に取り組んでまいります。

 小学生には、「夢を持つこと」「友達と協力すること」などの大切さをトップアスリートとの交流から学ぶ「夢の教室」を継続して開催し、次世代を担うたくましい子供たちの育成に努めます。

 市内成人の運動実施率(成人が週1回以上の運動・スポーツをする割合)は、50.4%であり、スポーツによる「健康都市」の実現に向け、5年後には国・県が目標としている65%の達成を目指して、各種事業を展開してまいります。

 また、スポーツを通じて「千曲市の賑わい」が創設できるよう「信州ブレイブウォリアーズ」の活動を支援するなど、地域の特性を活かし、市内外に発信できるイベントの構築に努めてまいります。

 スポーツ施設の充実を図るためのスポーツ振興基金条例については、一部を改正し、基金の充実を図ってまいります。

 

  第5は、『千曲の魅力が交流と活力をはぐくむまちづくり』であります。

 

◆「広域的道路網の整備」では、

 国道18号バイパスは、稲荷山から長野市篠ノ井塩崎間の用地買収が順調に進んでおり、工事を行うための工事用道路の整備に着手いたしますが、この事業区間の早期完成と、八幡地区から力石地区までの「未事業化区間」の早期事業化を国に強く要望してまいります。

 国道18号は、慢性的な渋滞を引き起こしており、特に杭瀬下交差点と 戸倉駅入口交差点に右折車線がないことから危険であり、交通渋滞の原因となっていますので、交差点の改良を国道事務所に要望してまいります。

 県事業では、「長野上田線」の歩道の整備、「内川姨捨停車場線」の冠着橋の完成と、一本松踏切東側の拡幅工事の早期完成、「大町麻績インター千曲線」の扇平地区と上中町地区の事業の推進、「国道403号線」八幡和田山地区の交差点改良事業の推進、さらには都市計画道路「一重山線」「歴史公園線」の整備や「森篠ノ井線」の県道延伸についても要望してまいります。

 市道では、都市計画道路「千曲線」の内川・上徳間地区及び鋳物師屋・寂蒔地区の2か所で整備を進め、平成30年度を目途に全線完成を目指します。また、街路事業「旧国道線」は小島地区で用地買収や建物補償を進めるほか、一部工事に着手します。「戸倉駅前通り線」は、引き続き工事を進めてまいります。

 

◆「地域公共交通対策」では、

 循環バスの運行については、各路線系統別に利用状況、要望などを考慮して、3月15日にダイヤ改正を行う予定であり、通学・通院など、利用者の利便性の向上を図ってまいります。

 新公共交通システムでありますデマンド型乗合タクシーについては、実証運行を通じて浮き彫りとなった課題の整理と対応策の検討を行い、利用方法の周知及び利用促進に努めてまいります。

 また、長野電鉄屋代線廃線敷は市内に約4キロメートルありますが、その活用については、長野市・須坂市と歩調を合わせ、「自転車・歩行者専用道路」として整備する計画であり、平成26年度に整備基本計画策定及び基本設計を、平成27年度に実施設計を行い、平成28年度以降に工事に着手する予定であります。

 

◆「農林業の振興」では、

荒廃農地対策や新規就農者対策を進めるため、「人・農地プラン」による担い手への農地集積と、青年就農給付金制度や日本型直接支払制度を活用した農村集落の共同による、農村景観や農業施設の保全管理を進めてまいります。

また、高齢者でも引き続き就農が図れるよう、栽培可能なリンゴの新ワイ化栽培をはじめ、荒廃農地解消の一つともなるワイン用ブドウ栽培に関する調査・研究など、生産者や関係機関と連携して進めてまいります。

農業所得向上を図るための6次産業化の推進については、昨年9月に県が中心となって、農家と2次・3次産業の様々な事業者が連携し、農産物の付加価値を高めるための新商品の開発支援、販売ルートの開拓支援、アドバイザーによる助成事業の紹介などを目的とした「信州6次産業化推進協議会」が発足し、支援体制が整備されました。今後は、市内の6次産業化を検討している農家や事業者に対して支援してまいります。

農業基盤整備については、農業水路や頭首工、水門などの農業施設の改修や、農道の整備を進めるとともに、老朽化が進んでいる鳴海排水機場のポンプ施設の維持補修に努めてまいります。

国土調査事業については、引き続き事業の推進を図ってまいりますが、新規地区として字石原田・芝宮・鷺堂など白鳥園の周辺22haの調査を予定しています。

林業の振興は、民有林整備として、国・県の森林造成事業補助金等を活用した森林造成事業に対する嵩上げ補助や、県の森林づくり県民税を活用した里山整備事業を継続し、健全な森林づくりに努めてまいります。

また、松くい虫対策事業では、これまでの伐倒駆除と薬剤散布による防除を継続してまいりますが、平成26年度は、試験的に森林組合などの林業者が実施主体となって、被害が多く発生している松林全体を伐採して広葉樹林への転換を図る「更新伐事業」や、これまで山林内に燻蒸処理していた被害木を出来る限り搬出、チップ化して発電に利用するなど、関係事業者の協力を得て取り組んでまいります。

 

◆「千曲ブランドの推進」では、

「信州千曲ブランド認定制度」がスタートして5年目を迎え、この2月に更新手続きを行い、33業者・126品目が認定されました。

平成26年度は、新たに軽井沢アウトレットでの試食販売会を開催するなど、今まで以上に広範囲に事業を展開するとともに、業者の皆様を中心に「千曲市」及び「信州千曲ブランド」を広くPRしてまいります。

また、9月に開催します「第3回千曲川地域ブランドフェア」は、これまで、「千曲川」を中心に東北信の30市町村との連携事業として取り組んできましたが、平成26年度は千曲川流域の「ご当地グルメ」や長野県農業大学校、農業高校にも出展いただき、千曲川地域全体のフェアとして開催してまいります。

 

◆「雇用の促進」では、

 雇用環境はだいぶ改善してきたようでありますが、引き続き商工団体、ハローワーク、学校の進路指導関係者など、就職に関わる機関・団体の代表者による「雇用促進連絡協議会」での意見等を踏まえ、若者・子育て世代の就労相談、就労支援講座、更埴地域就職面接会など、雇用促進策を積極的に推進してまいります。

 

 

◆「観光振興と交流の促進」では、

 平成27年3月には北陸新幹線(長野経由)が金沢まで延伸開業されることにより、人や物の流れが大きく変わることが予想され、また、4月から5月にかけては善光寺御開帳が開催されることもあり、長野県への来訪者の増加が見込まれます。

 この金沢開業にあわせ、私も去る2月5日から6日にかけて、観光協会とともに金沢市、富山市を訪問し、観光・誘客宣伝を行ってまいりました。

 今後は、北陸地方の都市との連携を一層緊密にすべく、北陸地方の旅行会社を千曲市に招いて観光プロモーションを開催するなど、広域観光周遊ルートの商品化に向けた取り組みを積極的に進めてまいります。

 一方、県では、「日本一のおもてなし県」を目指すため、「ずく出し!知恵出し!おもてなし」プロジェクトを展開しております。本市においても、この4月に「おもてなし宣言」を行うこととしており、市民一人ひとりが来訪者を温かく迎える気運を醸成し、官民一体となった「おもてなしキャンペーン」を展開してまいります。

 また、東日本旅客鉄道株式会社長野支社では、7月から9月までの3か月間、長野支社を「重点販売地域」に指定し、首都圏を中心とした「長野」の宣伝と創客の強化を図るとしており、しなの鉄道株式会社では、利用促進と活性化を図るため、新たに付加価値の高い「デザイン車両」を導入し、7月から観光列車として運行することとしています。

 このような機会を捉え、「姨捨の棚田」「戸倉上山田温泉」など、千曲市がもつ貴重な観光資源を全国に発信してまいります。

 さらに、県が本年夏、東京・銀座にオープンする信州首都圏総合活動拠点、「しあわせ信州シェアスペース(仮称)」を新たな情報発信の場として活用してまいります。

 

 第6は、『信頼と連携で力を合わせる市民主体のまちづくり』であります。

 

◆「番号制度移行への取り組み」では、

「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」、いわゆる番号制度は平成28年1月の利用開始に向け、国が主導し本格的に動き始めます。

千曲市においても、平成26年度から既存の情報システムの改修が始まりますが、庁内の多くの部署が関係する大規模な制度改正でありますので、体制を整備し万全を期してまいります。

 

◆「協働のまちづくりの推進」では、

 市民と行政が一緒になって考え、一緒になって行動しながら進める、新しいまちづくりの仕組みをつくっていくための「千曲市協働のまちづくり指針」の策定作業を一年がかりで進めてまいりました。

 平成26年度では、この指針に基づく具体的な行動計画を策定し、身近なところから協働のまちづくりを実践してまいります

 「千曲市誕生10周年記念事業」では、14団体が「補助金活用団体事業」により、活気あふれる自主事業を企画実施して、市民はもちろん市外の方々とも交流し、全市的な協働が広がりました。

 また、多くの団体は自分の力で事業を継続・発展していこうという、まさに「協働元年」にふさわしいスタートとなりました。

平成26年度は、この流れを継続・発展させ、空き家・空き店舗の活用や雪かき作業などに協働の輪を広げ、「協働のまちづくり」を実践してまいります。

また、具体的に取り組みを進めていくには、協働に対する市民や市職員の意識の改革はもとより、柔軟に対応できる新たな行政の組織体制も必要となってまいります。

 このため、全庁的な組織のあり方や体制についても十分研究してまいります。

 

「まちづくりアカデミー事業」は、

 市が直面する課題、あるいは長期戦略を必要とする課題を解決するために、全国レベルで活躍される専門分野の有識者の方々をアドバイザーに招き、「千曲市まちづくりアカデミー」を設立します。

 テーマは私が決定しますが、テーマごとに最も相応しいアドバイザーを学者等を中心に委嘱してまいりたいと考えています。

 現在、「千曲川の活用」「温泉の振興」「新幹線新駅誘致」などの課題について、「自然環境」や「観光」「交通・まちづくり」などを専門分野とする方々に就任をお願いしており、本年4月以降なるべく早くスタートさせたいと考えております。

 

◆「新たなメディアを活用しての情報発信」では、

スマートフォンの急激な普及に伴い、フェイスブックやツイッターの利用者が増加し、いわゆるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用する自治体が増えてきています。

 千曲市でも10周年記念事業のPRに活用したほか、ホームページのスマートフォン対応を図るなどしてまいりました。また、市内のNPO法人では千曲市の「暮らし」「観光」「行政」にまつわる情報を簡単に入手できるスマートフォン用アプリを開発し、運用するなど独自の活動を開始しています。

市といたしましても、これらの民間の活動とも協調しながら、ホームページやメール配信に加え、SNSや携帯端末の有効活用を図り、「行政情報」「観光情報」「防災情報」「経済情報」など、リアルタイムに発信できる体制を整備し、地域の情報化を進めてまいります。 

【むすび】

以上、平成26年度施政方針の一端を申し上げました。

 私は、平成26年度も、千曲市を元気にする取り組みを積極的に進めてまいります。

そのために、自らが先頭に立ち、職員と一丸となって県内一の都市を目指して、「きらりと光る千曲市」のまちづくりに邁(まい)進してまいります。

議員各位をはじめ、市民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げ、平成26年度の施政方針とさせていただきます。

 

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