千曲市「未来創造物語」第2章

2017年8月25日

 まちづくりの将来ビジョンには人口動態の把握が最も重要で、都市計画、土地利用計画、産業振興、雇用政策、社会保障政策等々、あらゆる政策は「将来人口」の行く末によって大きく左右されます。

 「日本」は、少子高齢化とともに平成20年をピークに人口減少に転じ、これから本格的な「人口減少社会」に突入すると言われており、様々な分野で問題視され、国も多様な政策を進めています。

 

 

◇まち・ひと・しごとの創生

 国は、「人口減少・超高齢社会」に対処するため、まち・ひと・しごと創生本部を設置し、直面する人口減少克服・地方創生という構造的な課題に基本戦略を掲げて取り組みをはじめました。(まち・ひと・仕事の概要

 

・基本戦略1

 人口減少下でも生活サービスを効率的に提供するために拠点機能をコンパクト化し、中山間地域等では小さな拠点の形成を推進するとともに、高次都市機能維持に必要な概ね30万人の圏域人口確保のためのネットワーク化を図る。

・基本戦略2

 地域の雇用創出と豊かな生活環境の創出のため、観光振興や地域資源を活かした個性ある地域づくりを行いつつ、広域観光周遊ルートの形成や都市間ネットワークの充実等により、海外や大都市を含む他の圏域との連携強化、交流人口・物流の増大を図る。

 

 

◇千曲市誕生10周年が契機

 千曲市は、平成25年に合併10周年を迎えましたが、合併時に策定した新市まちづくり計画(新市建設計画)では、地域の特殊性やバランスを鑑み、旧市町庁舎を活かした分庁舎方式を採用するなど、住民生活に急激な変化を及ぼさないよう細心な配慮を行い、市域の一体化に向けた施策に取り組んできました。なかでも、ハード事業では、都市計画道路千曲線事業を中心に千曲川に沿って旧3市町を繋げる縦軸の整備事業を推進し、ソフト事業では、信州ブレイブウォリアーズを誘致し、「おらがチーム」の機運の高揚など、市民の心の一体化、心の合併を図るなど、交流人口の増加と元気ある千曲市の創造に努めてまいりました。

 しかしながら、合併して10年、千曲市としての一体感は徐々に醸成しつつあると感じてはいるものの、高齢化の進行や本格的な人口減少社会への突入による人口構造の変化など、千曲市を取り巻く環境が大きく変化していることは否めなく、今後の都市経営の観点を見直すべく節目の10年となりました。

 

 

◇コンパクトシティ・プラス・ネットワークの推進

 千曲市の人口減少は、全国より9年早い平成11年から始まっていました。この時点ではまだ千曲市ではありませんが、旧市・町の合計人口、64,766人をピークに人口減少に転じ、平成27年1月の市報では、60,668人と報告されています。このままの状態ですと、近い将来には5万人台に突入し、更に減少速度は加速するものと考えられます。

 「人口減少」は、著しく市の財政など行政経営に悪影響を及ぼすことから、今後は、多様な都市機能がコンパクトに集積した都市構造へと転換し、都市間や都市と周辺部などを公共交通で結合させ、快適で利便性が高く、安全・安心に暮らせることができる持続可能なまちへと移行し、これまで以上に行政コストの縮減を図り、効率的な行財政運営を図っていかなくてはなりません。

 そのため、平成28年度に策定したコンパクトシティ・プラス・ネットワークの指針となる「立地適正化計画」の考え方に基づき各種施策を推進していきます。

 

 

◇千曲市「未来創造物語」第2章  (歴史的風致維持向上計画の認定に伴い内容を変更しました)

千曲市が誕生してからの10年を第1章とし、その後のまちづくりの方向として第2次総合計画への橋渡しとなる千曲市「未来創造物語」第2章を作成しました。その内容については現在、千曲市第2次総合計画へ引き継がれています。

 

1)新市庁舎の建設

 合併時より、地域の特殊性やバランスを鑑み、市町庁舎を活かした分庁舎方式を採用してきましたが、一部庁舎の老朽化と耐震強度不足、また、分庁舎方式での運営コストの肥大化と人口減少社会に対応すべく行政コストの抑制、加えてコンパクトシティへの転換等の理由から新市庁舎の建設を行うことにしました。

 また、合併時より取り組んできました千曲川に沿った縦軸の都市づくりと、旧市町以来の千曲川を挟んで東西を結んでいる横軸を活かして、新市庁舎を含めた新しい中心市街地を形成するため、新市庁舎の建設場所を都市計画道路駅前線と千曲線が交差する現在更埴体育館やその他の公共施設が存在する場所に決定しました。

2)5本の柱

 コンパクトシティ・プラス・ネットワークを推進する千曲市「未来創造物語」第2章は、下記の5本の柱で構成します。

 

 (1)千曲市都市再生整備計画事業(重点地区)

    屋代駅周辺部から新市庁舎建設地周辺を通り重要伝統的建造物群保存地区の稲荷山までの都市計画道路駅前線を軸

   とした地域を重点地区とし、千曲市の都市再生を図ります。

    ・新市庁舎の建設(新体育館、立体駐車場等の併設)
    ・新中心市街地の形成(屋代駅周辺~新市庁舎周辺~稲荷山地区)
    ・居住地域への誘導(杭瀬下土地区画整理地36.5ha)
    ・にぎわいと活力があり、安心・安全のまちづくり(居住環境整備)
    ・公共交通の連携(循環バス・まちなか誘導道路・駐車場整備等)
    ・空き家・空き店舗活用(重点地区を中心に活用を図る)

 

 

 新庁舎建設に関係して、コンパクトシティによるまちづくりを推進するため、社会資本総合整備計画、都市再生整備計画を作成し、事業を進めています。

 

 

 (2)千曲市歴史まちづくり事業

    重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けた蔵のまち稲荷山地区を核に「歴史的風致維持向上計画」に沿って、歴史的、

   文化的、伝統的な景観及び風致等を保全し、後世に継承するまちを整備します。
    ・蔵のまち 稲荷山地区(重要伝統的建造物群保存地区)
    ・八幡武水別神社周辺地区(県宝松田家)
    ・姨捨棚田地区(重要文化的景観指定、日本遺産の認定を目指す)
    ・さらしなの里地域(田園風景等の風致保全)
    ・智識寺周辺地区(国の重要文化財)
    ・戸倉上山田温泉地区の環境整備(浴衣が似合うまちづくり)

 

 

 (3)新幹線新駅を活かしたまちづくり事業(ゲートシティの形成)

    千曲市には上信越自動車道と長野自動車道を結束する更埴ジャンクションが設置されており、国道18号に接続するように

   更埴ICがあります。国道18号は交通量が多いため、現在千曲川左岸側にバイパスの整備をしています。また、鉄路は、しな

   の鉄道(4駅)及びJR篠ノ井線(1駅)、並びに北陸新幹線が通っています。

    このように千曲市は、広域交通の要衝の地であって、交通面から見て広域的な優位性が高いため、新幹線新駅を設置し、

   長野県の交通拠点(ハブ拠点)として整備を図りたいと考えています。

    ・交通連携・観光ネットワーク機能の形成(交通の結節点・ハブ拠点)

    ・広域交流機能・産業機能の導入(人と物の流れの拠点)

    ・人をもてなす多様なまちづくり施策の展開(おもてなし)

 

 (4)観光資源を活かしたまちづくり

    千曲市の観光は、古くから善光寺参りの精進落としの湯として栄えてきた「戸倉上山田温泉」を中心に「さらしなの里」、

   「名月の里 姨捨棚田」、天皇皇后両陛下が訪れた「あんずの里」など、豊かな自然資源と共生した美しい景観を備えた観

   光地が多くあります。

    また、千曲市は、bjリーグ男子プロバスケットボールチーム、信州ブレイブウォリアーズのホームタウンであることか

   ら、練習や試合などの観戦型観光人口も増加傾向にあり、今後ハイレベルなスポーツツーリズム等の展開も期待されること

   から、心身ともに癒される観光資源の更なる活用を図り、交流人口の増加を目指ていきます。

    ・戸倉上山田温泉

    ・さらしなの里(田園風景)

    ・名月の里 姨捨棚田(重要文化的景観 姨捨棚田)

    ・あんずの里(一目十万本のあんず畑:天皇皇后両陛下御行幸啓地)

    ・信州ブレイブウォリアーズホームタウン

 

 (5)公共交通を活かしたまちづくり

    諸機能が集約した拠点間や拠点と居住エリアを結ぶまちなか交通の利便性を向上させることによって、過度な車依存のな

   い快適で利便性が高く、安全・安心に暮らせる持続可能な低炭素社会への誘導や外出機会の増加によるまちのにぎわいの創

   出、或いは、歩いて暮らせるまちづくりによる健康増進など、住みやすく、活力に満ちた地域社会の実現に向けた地域公共

   交通の充実を図ります。

 

 

お問い合わせ

都市計画課
電話:026-273-1111