平成28年度施政方針演説(3月議会)

2016年3月1日

平成28年2月29日
第1回(3月)千曲市議会定例会
岡田千曲市長 発言

 

【はじめに】

 平成28年度の一般会計予算案をはじめ、関連諸議案をご審議いただくに当たり、施政に対する所信の一端を申し述べ、あわせて、重点施策について説明申し上げます。

 

 千曲市は、合併後12年余の歳月が経過しました。当時と比べると市民の一体化は大きく進み、市議会のご協力もあり、市政は順調に進んでいます。

 しかし、昨今の経済社会情勢はどうでしょうか。少子高齢化とともに、人口減少社会を迎え、都市が消滅する可能性も指摘されるなど、まさに、経験したことのない社会を迎えようとしています。

 国においては、アベノミクス、地方創生、一億総活躍社会、更には、日銀のマイナス金利政策など、様々な政策を掲げていますが、世界経済の不透明感もあり、円高・株安など大変厳しい環境下にあり、引き続き注視していかなくてはならないと認識しています。

 こうした中、千曲市においては、今後5年間の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、人口ビジョンとして「2040年に社人研の推計人口45千人を5千人上回る人口5万人を維持する」目標を設定いたしました。

 そのための総合戦略として「活力ある地域経済の創造」や「新幹線新駅の設置」など「人・物・情報が行き交う賑わいの『広域交流拠点都市』」を戦略の柱に据え、総力を挙げて取り組んでいくことにしています。

 人口減少と地域活力の縮小は、まさに「地方自治体そのものの存在価値」が問われる深刻な問題であり、私自身、危機感と緊張感を持って市政経営に最善の努力を傾注してまいります。

 

 次に、市政経営の基本認識について申し上げます。

 千曲市のまちづくりのあり方について、私なりの「キーワード」と申しましょうか「思い」について、大きく2点を申し上げさせていただきます。

まず第1点のキーワードは、「真ん中」という言葉であります。その理由は、従来千曲市は、長野~上田間の中間都市というイメージでありました。しかし、千曲市を中心に、時間距離1時間の中に、何人の県民が住んでいるか調査しますと、県民人口の約6割に当たる120万人弱の県民が千曲市から1時間のエリア内に住んでいることが分かりました。

 まさに「真ん中」に位置する都市であり、千曲市の地理的優位性は、県下19市の中で抜きん出ているといえます。しかし、残念なことに、千曲市は、少し元気がない面があります。

 地理的優位性の高い千曲市。「真ん中」に位置する強みをもっともっと生かし、人や物、仕事を千曲市に集中させることで、県内における「広域交流拠点都市」を目指したいと考えています。千曲市の元気は、とりもなおさず長野県の元気にも繋がると思っています。

 第2点目のキーワードは、「協働のまちづくり」を推進するための言葉として「組む」をテーマに掲げたいと思います。後程、申し上げますが、昨今、市内でも「まちづくりに関心のある市民」の皆様が様々な団体をつくって地域活動を展開しています。

 こうした活動は、市民一人ひとりが自ら何かしようと、積極的に一歩前に出て「組む」ことにあります。まさに、その行動は「市民によるまちづくりの原点」でもあります。

 「協働のまちづくり」は、そんな市民と私たち行政が、「組み」、「協力し合いながら、共に考え、共に行動する」ことであり、今後の市政経営上、極めて大事なテーマであると思っています。

 

 次に、まちづくりの形について申し上げます。

 前段でも申し上げましたが、千曲市は、まさに120万県民の「真ん中」に位置します。そんな千曲市は、地域の特性から大きく分けて5つのエリアに区分されると考えています。

 まず一つ目のエリアは「旧埴科郡の地域」であります。このエリアは、高速道路や新幹線など全ての交通網が集積する地域であり、あんずの里や森将軍塚古墳があるものの、言わば、都市的要素が強く「広域交流拠点」として整備していく地域であります。

 二つ目のエリアは「旧更級郡の地域」であります。このエリアは「稲荷山の重伝建」、「田毎の月、名勝姨捨の棚田」など、歴史と文化がギュッと詰まった地域であり、保存と景観を重視する地域であります。

 三つ目のエリアは「千曲市南部地域」であります。このエリアには、県内有数の戸倉上山田温泉やサッカー場、体育館、野球場、更には白鳥園などが整備されており、まさに「温泉、観光、スポーツ、健康」のエリアとして整備する地域であります。

 四つ目のエリアは、市の中央部を流れる「千曲川地域」であります。このエリアは、河川敷が主であり、自然の植生や生態系が残る貴重なエリアとして、保存整備していく地域であります。

 そして只今、申し上げた4つのエリアをまとめたエリアが「千曲市全体」であり、五つ目のエリアになります。つまり、四つのエリアが特有のポテンシャルを発揮し、役割分担しながら連携していくことで、千曲市全体が特色のある活気に満ちた「輝けるまち」になると考えています。

 千曲市のまちづくりの形は、各地域の連携にあり、それぞれの地域特性に応じた政策を着実に進めてまいります。

 

 次に、まちづくりの大きな課題について三点申し上げます。

○一点目は、「地価の下落」であります。平成17年と平成27年の約10年間の千曲市の地価の推移(地価調査)をみると、宅地の下落率が30%、商業地の下落率は43%、工業地では44%下落しています。そして、最も深刻なのは、温泉地であり、その下落率は何と50%になっています。

 地価の下落は、とりもなおさず、市民の財産が目減りしていることを示し、同時に我が「千曲市の価値」を下げているともいえます。当然、固定資産税にも影響しており、都市経営の観点からもその改善に全力を尽くす必要があると思っています。

○二点目は、前段でも申し上げたように120万人の「真ん中」に位置する千曲市が、その「地理的優位性を十分活かしきれていない」ことであります。

 交通網が集積し、車社会への対応はできているものの、人々の交流という点から見ると通過点になっているのではないかと思います。

 つまり、多くの人々を市内に迎え入れる施策が必要であり、人を運ぶ新幹線新駅の設置もその重要なテーマの一つと認識しています。

○三点目は、「商業力の低下」であります。千曲市の商店街は、県下19市の中で、規模の小さい商店街の一つといわれています。長野市の商圏に入っていることや集客力の強い中核的商業施設がないことから、商業の地域内循環は十分とはいえません。

 こうした状況は、地域経済にも大きく影響することになります。市内における商業力の強化や観光産業の活性化のためにも、人を呼び込む仕組みや施策はますます重要になってくると思います。

 つまり、地域商業力や観光産業を強くし、市全体の経済を活性化することで地価を上昇させ、税収増や活力ある千曲市にしていくことが必要であります。

 

 次に、長期財政計画について申し上げます。

 平成15年の合併以来、新市の一体化に向けて様々な事業を展開してまいりました。特に、東日本大震災により合併特例債の借入期間の延長があり、公共施設の耐震化のために、多額の合併特例債を投入。合併の総仕上げとして、耐震化が必要な「白鳥園」や「第1学校給食センター」、「庁舎」や「体育館」、「戸倉上山田中学校」の改築など、大型事業に取り組んでまいりました。

 また、長野広域連合が建設する「ごみ焼却施設」の建設負担金も今後発生するなど、短期間に多くの事業に着手せざるを得ない状況にあり、市の財政にも大きく影響します。

 このため、長期財政計画では、平成30年度には、300億円を若干超える予算編成が必要であり、その後も、合併特例債の返済等もあることから、市の財政運営は慎重にならざるを得ません。

 こうした中、今後の市政経営に当たっては、歳入の確保に重点を置いた施策に取り組む必要があると思っています。

 中でも、雇用の確保や市民所得の向上、商業力や観光産業の強化、地価の下落対策など、市財政に貢献する様々な施策の推進に力を入れてまいります。

 

 以上、「市政経営の基本認識」、「まちづくりの形」、「まちづくりの課題」、「財政計画」について申し上げましたが、千曲市は、今、合併の総仕上げと、将来を見据えたとき、極めて重要で難しい局面に差し掛かっており、議員各位の一層のお力添えを賜りますようお願い申し上げる次第であります。

 

 

【平成28年度重点施策】

 次に、平成28年度の重点施策について申し上げます。

 平成28年度は、次の6つを重点施策として進めてまいります。

 

 第一は「千曲市まち・ひと・しごと創生総合戦略の推進」であります。

 昨年4月から、市議会をはじめ市民皆様と共に策定を進めてまいりました「千曲市総合戦略」は、本日、国へ提出いたします。

 総合戦略では、平成52年(2040年)に人口5万人維持を目標に、本年度を「総合戦略元年」と位置づけ、各種事業がスタートします。

 計画では、目指すべき姿を「人・物・情報が行き交う賑わいの『広域交流拠点都市』の創造」と位置づけ、(1)「人口減少と地域活力の縮小に歯止めをかける」(2)「まち・ひと・しごとの創生と好循環を確立する」ことを目指してまいります。

 また、戦略の展開として(1)「安定した雇用を創出する」(2)「新しい人の流れをつくる」(3)「若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる」(4)「時代にあった地域をつくり地域連携を進める」(5)「健康寿命を延ばし高齢者の社会参加を高める」の5つの基本目標を定め、各種施策に取り組んでまいります。

 総合戦略は、向こう20年余にわたる息の長い計画であります。議員各位並びに市民皆様とともに「平成52年(2040年)の人口5万人」の実現を目指してまいります。

 

 第二は「北陸新幹線新駅誘致」であります。

 北陸新幹線『金沢延伸開業』から1年、首都圏と北陸圏の一体化は飛躍的に進み、観光や産業に大きな成果を上げています。

 120万県民の「真ん中」に位置する千曲市への新駅設置は、120万人の交通利便性を飛躍的に高めるばかりでなく、長野県全体の発展にとっても極めて有効な施策であります。

 阿部知事からも、一昨年の11月県議会で「新駅に対する支援表明」をいただきました。以来、県の担当部局とともに、現在、JRとの話し合いに必要となる新駅がもたらす効果や理論的な需要予測調査を行っております。平成28年度も引き続き新駅の利用ニーズ等の調査を行い、得られたデータを基に、年内にも国・JR等に働きかけをしてまいります。

 また、中信地域全体の交通体系のあり方を考える「本州中央部広域交流圏結節機能強化に関する検討会議」において、初めて千曲市が進める北陸新幹線新駅に関する考え方が盛り込まれました。

 更に、中枢都市である長野市が取り組む「長野地域連携中枢都市圏ビジョン」でも、千曲市との連携事業の中に、新駅設置に関し協議していくことが盛り込まれるなど、一定の成果を得てきたと思っております。

 一方、新幹線新駅誘致期成同盟会においても、関係役員の大変なご努力で、順次、新駅誘致に賛同する輪が広がってきており、特に、長野市南部の篠ノ井地区や松代地区をはじめ犀川以南の地域の住民協議会も加入するなど、県内自治体の多くが賛同の意向を示しており、今後は、全県的な運動に発展するよう努めてまいります。

 いずれにしても、新駅誘致には長い運動の歴史があります。一つの目標として、平成35年春の「金沢~敦賀間」開業と同時に新駅が開業できるよう、積極的に誘致運動を展開してまいります。議員各位並びに市民皆様の一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

 第三は「産業の振興」であります。

○一つ目は「市内企業等への支援と企業誘致」であります。

 市内の事業所の多くは、下請け加工業であり、自社製品を持っている事業所が少なく、親会社からの発注量に大きく影響を受ける状況にあります。

 市内事業所の受注量では、昨年の9月期までは概ね好調に推移していましたが、10月頃から受注量に陰りが見え始め、本年になってから景況の良い業種と悪い業種の格差が生じてきている状況にあります。

 また、昨年7月の「産業支援施策アンケート」で、製造業、非製造業とも「融資等資金調達支援」の要望が高かったことから、平成28年度も引き続き「設備投資特別資金(利率1.5%/)」を継続するほか、一般事業資金の運転資金や創業支援資金など「制度資金」の低金利化にも取り組んでまいります。また、既存借入金の借り換えに関する要件を緩和するなど、より利用しやすい制度となるよう努めてまいります。

 このほかにも、国の「ものづくり補助金」や「省エネ等促進補助金」、「販路開拓等を支援する持続化補助金」、「地域・まちなか商業活性化補助金」などの制度を活用できるよう支援するほか、「ワークライフバランス(仕事と生活の調和)」に配慮し、「福利厚生施設」の整備に対する補助率などの引き上げにも取り組んでまいります。

 併せてICT産業を市内の空き事業所や空き店舗へ誘導するための「地代・家賃の補助率」引き上げや「専用通信回線使用料等の助成制度」を新たに創設するなどICT産業の誘致を図ってまいります。

○二つ目は「企業進出に対する取り組み」についてであります。

 千曲市においては、県外企業の進出希望もあり、企業活動の一環と位置付け、これまで内部で研究をしてまいりました。

 今後は、部局を超えた「千曲市企業立地推進本部」を中心に進出希望企業との話し合いを進めてまいります。

 

 第四は「子育て支援」であります。

 「千曲市総合戦略」で掲げた子育て支援策や「子ども育成条例」の理念、「子ども・子育て支援事業計画」などに基づき各種施策を進めるほか、平成28年度も第2子以降の保育料を半額とする軽減措置を引き続き実施します。第3子以降については、同時入園の場合は引き続き無料とするとともに、同時入園でなくても所得制限を設けた上で保育料を無料にするなど支援の拡大を図ります。

 また、「幼稚園」に通う園児についても同様の措置をとってまいります。このほかにも、稲荷山幼稚園が「認定こども園」に移行するための施設整備に対し、補助を行ってまいります。

 また、平成27年度から実施している「病児・病後児保育事業」、「マタニティタクシー利用料金助成事業」、「子育て支援活動費補助事業」についても引き続き実施いたします。

 また、長野市にある児童養護施設「恵愛学園」が千曲市に移転することが決まり、平成29年度の開設を目指して、現在、事業が進んでいます。開設後は、市内での子育てに関する様々な事業にも協力していただけることから、市としても建設費用の一部について助成してまいります。

 新たな事業では、「おむつ替え」や「授乳」のために立ち寄ることができる民間の店舗や施設を「赤ちゃんSA(サービスエリア)」として認定。そのための施設整備に補助金を交付する事業もスタートさせます。

 更に、千曲市の子育てに関する情報を一元化するため、インターネットによる「子育てコミュニティサイト」を開設し、子育て世帯が情報を共有できる環境を整備するほか、子育て支援センターについては、利用者のニーズに沿った事業展開ができるよう努めてまいります。

 

 第五は「市民とともに歩む市政」であります。

 「協働のまちづくり」の考え方については、前段の「市政経営の基本認識」の中でも、基本的な考え方を申し上げましたが、今、千曲市では「市民参加型のワークショップ」をはじめ、育児サークルやボランティア団体による「子育て支援」、地元高校生による「賑わい創出」、空き建物を活用した「移住・定住サポート」、「故郷の地名を活かして地域を盛り上げる取り組み」など、過去に例がないほど多くの皆さんが活動しています。

 「市民の力」は、千曲市を元気にする原動力であり、まさに私が願う「市民とともに築く元気都市千曲市」の実現には、欠くことのできない活動であります。

こうした流れは、これまでの「協働のまちづくり指針」や平成27年度に創設した「千曲市協働事業提案制度」などが定着しつつあることを示しており、引き続き市民主体のまちづくりに力を入れてまいります。

 

 第六は「新庁舎等の建設」であります。

 新庁舎及び新更埴体育館等の建設については、これまで市民ワークショップなどで検討いただき、基本計画を策定してまいりました。また、つい先ごろは、具体的な施設配置等について「基本設計」をまとめ、パブリックコメントに付したところであります。

 パブリックコメントでは、96名の皆様から295件の提案をいただくなど関心の高さをうかがうことができました。いただいた提案については、設計事務所や専門家の意見をお聞きした上で、必要な改善策等について検討を進めることにしています。

 今後のスケジュールでありますが、建設財源に合併特例債を活用することから、特例債の発行期限である平成30年度末までに完成させるために、実施設計工事を一括して発注する「デザインビルド方式」で入札を行い、コスト削減と工期内完成を目指してまいります。

 今後も、市民皆様に庁舎建設の情報を公開しますが、新庁舎、新体育館は、(1)「市民に開かれた親しみやすい施設」(2)「質の高い市民サービスを提供できる施設」(3)「人にやさしい施設」(4)「防災拠点として安全な施設」(5)「環境にやさしい施設」(6)「経済的な施設」の6つの基本設計コンセプトに基づき、より良い市民サービスが提供できる施設として建設してまいります。

 

 

【平成28年度予算案の概要】

 次に、平成28年度予算案の概要について申し上げます。

 平成28年度の予算編成に当たっては、将来を見据えた施策への投資と財政規律のバランスを図りつつ、(1)「千曲市総合計画」の最終年度であること(2)「千曲市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を推進すること(3)「持続可能な行財政基盤の構築」の3点に重点を置き編成を行いました。

 特に、平成26年度決算で経常収支比率が90.7%と財政の硬直化が進んでいることから、平成28年度の予算編成では、公共施設の管理経費など「物件費」で約13千万円を削減するなど経費の削減に努めたところであります。

 また、歳入一般財源では、景気の回復傾向を踏まえ、個人住民税や企業の設備投資の増加に伴う償却資産の増額を見込んだほか、普通交付税においても、平成27年度の決定額を基準に試算し、当初予算ベースで32千万円の増額を見込みました。

 一方、歳出では「新庁舎及び新更埴体育館建設事業」や「戸倉上山田中学校の改築事業」などの大型事業が本格化するほか、新規事業として「認定こども園建設費補助」、「恵愛学園移転に伴う建設費の補助」なども計上し、子育てや福祉施策にも配慮いたしました。

 また、「千曲市まち・ひと・しごと創生総合戦略」については、5つの基本目標を達成するための事業費として、約156千万円を計上いたしました。

 この結果、平成28年度の予算規模は、一般会計においては、前年度比4.7%増の総額2731千万円となり、合併後最大規模の予算となりました。

 一方、国民健康保険特別会計など4つの特別会計予算の総額は、前年度比3.2%減の1266457千円、下水道事業と西部水道事業の公営企業会計予算の総額は、前年度比1.6%の増の527,4437千円となり、これら全会計を合わせた予算総額は、前年度比2%増の4519,0894千円となりました。

 いずれにしても、平成30年度までの間は、新庁舎や戸倉上山田中学校の改築など大型事業が集中するほか、平成31年度には、普通交付税の合併算定替えによる優遇措置が終了することから、引き続き厳しい財政運営が予想されます。このため、(1)「第4次行政改革大綱」に基づく行財政改革を確実に実行すること(2)「公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設等の縮減を図ることなど、費用対効果を十分に検証する中で、限られた財源を有効に活用し住民福祉の向上に努めてまいります。

 

 

【平成28年度主要施策】

 次に、平成28年度の主要な施策と事業の概要について、総合計画の体系に沿って説明いたします。

 

◎第1は『支え合い、元気に暮らせるまちづくり』であります。

地域福祉分野の最上位計画である「千曲市地域福祉計画」は、平成28年度から平成32年度までの5年間の「第2次地域福祉計画」を策定中であり、この4月から計画がスタートします。

 

◆「障がい者福祉」では、

・「第4期・千曲市障がい福祉計画」に基づき、各種事業を進めてまいりますが、特に、現在開設している「千曲・坂城障がい者(児)相談支援室」については機能を拡充させ、平成29年度に「基幹相談支援センター」に移行する準備を進めます。

・また、福祉・医療・労働・学校関係者などで組織する「千曲・坂城地域自立支援協議会」と連携し、障がい者が自立し、地域で安心して暮らせる体制の整備について引き続き検討することにしています。

・このほか、市内に「障害者支援施設」の整備が予定されており、国・県の補助と合わせて建設費用の一部を助成してまいります。

 

◆「生活支援」では、

・「生活困窮者自立支援法」に基づき、昨年4月に「千曲市生活就労支援センター(まいさぽ千曲)」を設置し、生活困窮者を対象に専門員による「自立相談支援事業」を引き続き実施します。

・また、平成28年度は、県と共同で直ちに就労することが困難な方を対象に、「就労準備支援事業」に取り組み、生活困窮者の状態に応じた就労支援ができるよう努めてまいります。

・「生活保護制度」については、適正かつ厳格な運営を行い、就労可能な被保護者には、積極的に就労を促してまいります。

 

◆「高齢者福祉」では、

「第6期しなのの里ゴールドプラン21」に基づき、「生活支援」、「介護予防」、「介護保険給付」などについて計画的に実施してまいります。

・生活支援では、平成28年度から「独り暮らし高齢者」の熱中症対策として「熱中症計」を配布いたします。

・また、平成294月から実施予定の「介護予防・日常生活支援総合事業」へのスムーズな移行に備えるため、地域包括支援センター機能の充実を図るほか、「地域包括ケアシステム」の構築を目指し、「在宅医療と介護の連携」や「認知症施策」の推進に努めてまいります。

・介護保険サービスでは、平成29年4月には戸倉地区、埴生地区で民間の事業者による「地域密着型介護老人福祉施設」が開設できるよう準備します。

 

◆「健康づくり」では、

・健康寿命の延伸には、「生活習慣病対策」が極めて重要であることから、「千曲市保健事業実施計画(データヘルス計画)」に基づき、心疾患、脳血管疾患、腎疾患などの生活習慣病対策を重点に取り組みます。

・また、各種検診・受診の呼びかけや薬に関する相談など「医師会・歯科医師会・薬剤師会」の協力を得て「健康サポート連携事業」に取り組んでいます。平成28年度は、更埴薬剤師会の協力により「服薬に関する調査」を実施し、処方薬の飲み忘れなど、服薬に関する実態を調査することで、服薬治療に対する意識の向上を図ってまいります。

・母子保健では、平成28年度から、4か月未満の「赤ちゃん訪問」時に、子どもの成長段階に応じた「食事」や「病気の予防」などについて分かりやすく記載された冊子「こどもノート」を配布します。「こどもノート」は、健診時に活用するほか、育児に不安を抱えるお母さんへの支援になればと考えています。

・また、歯科医師会の協力を得て、平成28年度から「妊婦歯科検診」を実施します。妊婦の歯科検診は、自身の健康の保持と胎児の健康にも必要なことから安心・安全な出産の一環として取り組んでまいります。

 

◆「保健・医療」では、

・国民健康保険は、平成27年度から国等による財政支援が拡充されたものの医療費の増加などにより厳しい財政状況にあります。引き続き、特定健診の普及や特定保健指導に取り組み、市民の健康保持・増進と国保財政の安定的な運営に努めてまいります。

・福祉医療費給付事業では、平成27年度に、障がい児に係る所得制限を廃止しましたが、平成28年度は父子家庭に係る所得制限も廃止し、更なる「子育て支援の拡充」を図ります。

 

◆「人権政策」では、

・「人権とくらしに関する総合計画」に基づき、平成28年度も引き続き「差別のないまちの実現」に向け、市内全72の区・自治会で「地区人権教育研修会」を開催いたします。

・また、人権ふれあいセンターや教育センター、家庭児童相談室などを中心に差別やいじめ、虐待、DVなどの防止に向けた相談体制の充実を図ります。

 

 第2は、『ふるさとの自慢を未来に継ぐまちづくり』であります。 

 

◆「文化財等の保護・継承」では、

・国や県の財政支援を得て、平成28年度は重要文化財「智識寺大御堂(ちしきじおおみどう)」の屋根の葺替え工事に補助金を交付します。

・平成25年度から着手した「史跡 森将軍塚古墳」の葺石補修事業については、平成28年度中の完成を目指し工事を進めます。

・また、重要無形民俗文化財「雨宮の神事芸能」の継承については、調査報告書がまとまりましたので、平成28年度からは、2か年にわたり記録映像の作成に取り掛かります。

・県史跡「松田家館跡(やかたあと)」については、整備期間が長期に及んでいることから、平成28年度は一部について公開してまいります。

 

◆「景観形成」では、

・稲荷山の「重要伝統的建造物群保存地区」の街並みの復原を図るため、平成28年度は3棟の修理事業を予定しています。また、伝建地区の歴史的風致や市民の生命・財産を災害から守るため「防災計画」の策定にも着手します。

・また、名勝「姨捨(田毎の月)」並びに重要文化的景観「姨捨の棚田」の景観保全にあたっては、景観の保全に配慮した整備計画を策定し、農道や水路の整備などを計画的に進めてまいります。

 

◆「文化財の活用」では、

・「千曲市歴史的風致維持向上計画」については、これまで国土交通省をはじめ、関係省庁と十分協議を重ねてまいりましたが、平成28年度の前半にも事業認定が得られる見込みとなりました。

・今後は、認定地域となる「稲荷山地区」から「姨捨の棚田」、「八幡の松田家」、「更級の里」、「戸倉上山田温泉や智識寺」などの「歴史的文化資産」を国の財政支援を得て順次整備してまいります。

・また、「歴史的風致維持向上計画」に認定されることで、一帯を「日本遺産」にエントリーできる条件が整いましたので、併せて申請したいと考えています。

 

 第3は、『市民が憩い、心穏やかに暮らせるまちづくり』であります。

 

◆「公園・緑地の整備」では、

・戸倉地区上町の「まちかど広場」の整備と公衆トイレを設置いたします。

 

◆「下水道の整備」では、

・公共下水道の整備率は93.5%であり、残っている整備区域は、工事が困難な区域や土地利用が進まない地域であり、今後は、土地開発等の状況に応じて整備してまいります。

・また、下水道施設の耐震化については、マンホールの浮上対策など、全体の約50%程度が整備されています。今後は、順次整備を進め、平成30年度中には完了させたいと考えています。

・農業集落排水については、公共下水道へのつなぎ込みに向けて関係機関と研究してまいります。

 

◆「上水道の整備」では

・人口減少による使用料収入の減少、さらには施設の老朽化に伴い維持修繕費の増大など運営は厳しい状況にありますが、平成28年度は、八幡地区の導水管路及び配水管路の布設替工事に着手します。

 

◆「長野広域連合が計画しているごみ焼却施設」については

・昨年5月の「環境影響評価の手続き」の完了以来、地元屋代第5区及び屋代第6区の皆様と施設の受入れについて協議を進めてまいりました。

・現在、地元区とは最終調整の段階に入ってきており、平成28年度の早い時期に基本同意がいただけるよう努力してまいります。

・また、基本同意後は、用地取得や事業者選定等の手続きを進め、平成30年度中の施設稼働を目標に事業を推進する予定であります。

 

◆「防災対策」では、

・屋外告知放送の無停電化など、効率良い情報伝達ができるシステムの構築に向けて調査を行うほか、自然災害から市民を守り、迅速な復旧復興を図るため、昨年6月に策定した「国土強靱化地域計画策定ガイドライン」に基づき「千曲市国土強靭化地域計画」を策定します。

・また、災害時の人命や財産を守るため、被災現場で活動が期待される「防災士」の育成に努めてまいります。

・昨年「上山田・(じょう)(よう)地区」で取り組んだ「住民による避難判断基準づくり」など、「地域の特性に配慮した土砂災害警戒避難体制づくり」については、順次、他地区にも拡大を図ります。

・消防団員の確保に向けては、買い物時の割引やポイントサービスなどを提供する「消防団サポートショップ事業」の更なる充実を図ります。

・河川整備では、沢山川は、漏水防止工事の早期完成と、堤防の嵩上げ工事を県に要望するほか、国には、千曲川の地形上、沢山川との合流部一帯は堆積土が溜まりやすいことから、河床の観測と定期的な掘削を要望してまいります。

・更級川は、上流部の未整備箇所の早期事業化を要望するほか、日影沢川は、県の改修工事に併せ、女沢川との合流点まで整備します。

・住宅、建築物の耐震化については、引き続き木造住宅の耐震診断と耐震補強の推進に努めてまいります。

 

◆「消費者保護対策」では、

・平成27年中の市内における「特殊詐欺による被害」の状況は、発生件数で14件、被害金額は6,267万円と、前年に比べ、件数で10件、被害額では2,537万円の増となっています。

・特殊詐欺の手口は巧妙化しており、今後は「マイナンバー制度」の普及による特殊詐欺被害も想定されることから、平成28年度も引き続き、市の消費生活センターに専門相談員を配置し、相談体制を整えるとともに、関係機関と連携して特殊詐欺被害の未然防止に努めてまいります。

 

 第4は、「のびのびと社会にはばたく人が育つまちづくり」であります。 

 

◆「総合教育会議と千曲市教育大綱の策定」では、

・昨年4月から「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正により、首長と教育委員会で構成する「総合教育会議」において、当市の教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱となる「千曲市教育大綱」を定めることとされています。

・本市の大綱策定に当たっては、「千曲市教育振興基本計画(千曲っ子教育ビジョン)」が昨年3月に策定されていることから、この計画を基に協議をしてまいりました。

・また、昨年3月には「千曲市子ども育成条例」が、12月には「千曲市家庭教育支援条例」が議員提案により制定されましたので、これらの条例趣旨を重視し、千曲市らしい「千曲市教育大綱」を新年度早々にも定めてまいります。

 

◆「学校教育」では、

・「分かる授業・楽しい授業」を目指し、ICT(情報通信技術)を活用した効果的な学習環境の整備を図るため、「ICT教育環境整備計画(仮称)」を策定します。

・また、子どもたちが、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現する力を身につけるための「キャリア教育」を推進します。

・特別な支援を必要とする児童・生徒への対策としては、専任相談員や特別支援教育支援員の配置などの人的支援、通級指導教室や特別支援学級などの多様な学びの場を設置し、様々な障がいに対応した包括的な教育「インクルーシブ教育システム」の確立に努めてまいります。

・また、学校や子ども、家庭等が抱える課題を学校と地域が連携して解決にあたる「コミュニティスクール」の推進と充実に努めます。

・施設整備では、平成30年度の完成を目指して戸倉上山田中学校の改築事業を進めるほか、更埴西中学校屋内運動場は、本年12月の完成を目指します。

 

◆「学校給食」では、

・昨年12月に完成した「第1学校給食センター」では、アレルギー対応食の専用調理室や、食材の放射能測定室を整備するなど、より安全な給食を目指して、4月から調理を開始します。

・また、学校や家庭と連携し、食への理解が深まり、望ましい食習慣が身につくよう、食育を推進します。

 

◆「生涯学習等の推進」では、

・市民一人ひとりが主体的に学び合い、誰でも自由に参加、活動できる機会を提供するほか、PTAが開催する「家庭のしつけ講座」等についても支援してまいります。

・文化芸術の振興では、「宝くじ文化公演事業」として「オーケストラで聴くジブリ音楽」が採択となりましたので、11月頃、あんずホール開催します。

 

◆「スポーツの振興」では、

・「スポーツ・健康都市宣言」を受け、「スポーツをする、見る、支える」など、様々な形での参加を促進し、市民の健康増進と地域コミュニティの醸成、交流人口の増加に寄与してまいります。

・スポーツの祭典として開催しています「千曲川ハーフマラソン」は、参加者から大変好評をいただいており、313日に開催する第2回大会には、2,500人がエントリーしました。平成29年の第3回大会では、体育協会や関係団体の協力を得て、3,000人規模を目指して開催してまいります。

・日本サッカー協会との連携事業である「夢の教室」については、小学生に「夢を持つこと」「助け合うこと」「仲間と協調すること」の大切さを学ぶ良い機会となっており、引き続き開催してまいります。

・また、利用者から大変要望の強い、体育施設の「予約システム」については、平成28年度中にも運用が開始できるよう努めてまいります。

・プロバスケットボールの「信州ブレイブウォリアーズ」への支援については、新リーグ(Bリーグ)に統一され、ホームタウンとして市内での試合回数が飛躍的に多くなることから、引き続き支援し、誘客や経済効果に繋げてまいります。

 

◆「男女共同参画」では、

「第3次千曲市男女共同参画計画」に基づき、千曲市の審議会、委員会等の委員に占める女性の参画率40%を目標に取り組むほか、あらゆる分野で性別に関係なく、個性と能力が十分発揮できる男女共同参画社会を目指してまいります。

 

 第5は、『千曲の魅力が交流と活力をはぐくむまちづくり』であります。

 

◆「生活道路の整備」では、

「地域づくり計画」で各区・各自治会から多くの要望がありますが、予算の許す限り計画的に事業を進めてまいります。特に、救急車等の緊急車両が通行できない「狭あい道路」の解消については、安全で快適な住みよいまちづくりのための課題でもあることから、引き続き整備に努めてまいります。

 

◆「広域的道路網の整備」では、

・「国道18号バイパス」は、稲荷山から篠ノ井塩崎間の用地買収が面積ベースで約81%が完了し、埋蔵文化財調査、環境調査などが順調に進んでいます。今後も引き続き、事業区間の早期完成と、八幡から力石までの未事業化区間の早期事業化を国に強く働きかけてまいります。

・国道18号線については、舗装状態が悪いことから、市内全線について改善を求めるとともに、事故防止の観点から主要交差点である「杭瀬下交差点」に右折レーンを設置すべく、国と協議を進めてまいります。

・「姨捨スマートインターチェンジ」については、フル規格化に向けて平成27年度、28年度の2か年で全体構想を作成します。また、要望の強い下り線出口の変更について関係機関と検討・協議を進めてまいります。

・県道整備では、「国道403号線」八幡和田山地区の交差点改良をはじめ、「長野上田線」の歩道整備、「内川姨捨停線」の一本松踏切東側の拡幅工事、「大町麻績インター千曲線」の扇平地区と上中町地区の早期完成を働きかけてまいります。

・また、「森篠ノ井線」の延伸や都市計画道路「一重山線」「歴史公園線」の整備、「若宮線」の調査推進と早期事業化についても要望してまいります。

・市道では、都市計画道路「千曲線」の平成30年度全線完成を目指すほか、小島地区の「旧国道線」は、平成28年度の早期に完成。また、「戸倉駅前通り線」は引き続き工事を進めてまいります。

 

◆「地域公共交通対策」では、

 循環バスについては、路線系統別に利用状況などを考慮し、運行事業者とも協議の上、326日にダイヤ改正を行います。特に改正に当たっては、鉄路などとの接続や通学・通院・買い物等の利便性向上に配慮するとともに、利用者の少ない便は見直すなど、効率的な運行に心がけてまいります。

 また、デマンド型乗合タクシーについては、運行単価が高いことから、抜本的に見直すなど、より効率的な運行ができるよう努めてまいります。

 

◆「駅のバリアフリー化」では

 しなの鉄道屋代駅のエレベーター設置と跨線橋の架け替えについては、実施設計が平成27年度中に終了することから、平成28年度から工事に着手し、年度内の完成を目指します。また、工事に合わせて、駅舎入口のドアも引き戸に改修されるなど、より利便性が向上するものと期待しています。

 戸倉駅については、現在の1日の利用客が3千人以下のため、国の補助対象にはなりませんが、補助基準の見直しを関係機関に働きかけるほか、早期にバリアフリー化ができるよう、しなの鉄道と協議してまいります。

 

◆「農林業の振興」では、

・荒廃農地対策としての「人・農地プラン」及び農地中間管理事業や「農地情報公開システム」の活用により担い手への農地集積を進めます。

・新規就農者支援対策では、都市圏での就農フェアに参加するほか、研修を受け入れる里親の育成に努めるなど、新規就農者の受入れ態勢の強化を図ります。

・また、高齢者でも就農できるよう、りんごの「新ワイ化栽培」を推進するほか、「千曲川ワインバレー特区」の一員として「ワイン用ぶどう栽培」の産地化を目指し、栽培に関する調査・研究を進め、生産者や関係機関との連携を強化してまいります。

・農業所得向上に向けては、新商品の開発や販売ルートの開拓支援を行う「信州6次産業化推進協議会」等を活用し、6次産業化を検討している農家を支援するほか、都市圏や姉妹都市等への直売イベントにも積極的に参加してまいります。

・農業基盤整備については、生萱排水機場のオーバーホール、六ヶ郷用水や埴科幹線水路の改修に努めてまいります。

・国土調査事業については、戸倉駅前を中心に18haの調査を実施します。

・林業振興については、民有林整備として、国・県の補助金を得て里山の整備を進め、健全な森林づくりに努めます。

・松くい虫防除対策事業では、これまで、防除基準に基づき安全な空中薬剤散布を実施してまいりましたが、(1)周辺市町村では空中散布を実施しておらず、効果的な駆除ができないこと(2)散布区域を限定しており、住宅地周辺の松枯れは防げないこと(3)空中散布の対象となる山林のほとんどが私有林であることなどから、昨年12月「千曲市林業振興協議会」でご審議いただき、平成28年度の空中散布は見合わせることといたしました。

・今後は、経過を観察しながら、伐倒駆除や補助事業を活用した私有林の更新伐の促進、樹種転換等の対策に切り替えてまいります。

・TPPについては、国内農業への大きな影響が心配されますが、国や県の動向を注視しつつ、農業経営等への影響対策など、可能な限りの対応をしてまいります。

 

◆「千曲ブランドの推進」では、

・「信州千曲ブランド認定制度」が7年目を迎え、認定商品の販売も順調に伸びています。本年は、2年間の認定期間切り替えの年度に当たることから、去る215日、改めて36事業者・142品目(前回認定33事業者・126品目)を認定いたしました。

・千曲ブランド発信のためのイベント等については、東京の「銀座NAGANO」で「あんず」をテーマとしたイベントの開催など、首都圏でのPRに力を入れるほか、「千曲川地域ブランドフェア」の開催と併せて、新たに「さらしなの里そば祭り」を同時開催するなど、千曲ブランドの確立に努めてまいります。

・地産地消については、これまでも取り組んでまいりましたが、引き続き、農業者と加工業者との情報交換会を開催し、地産地消の推進や販路開拓は勿論、商品開発にも繋がるよう支援してまいります。

 

◆「雇用の推進」では、

・ハローワーク篠ノ井管内における有効求人倍率は、依然高い水準で推移しており、雇用環境は改善の傾向にあります。引き続き、若者・子育て世代を対象とした「就労相談」のほか、一般求職者の就職に向けた「就労支援講座」、「就職面接会」等を開催し、雇用に繋がるよう支援してまいります。

・また、長野地域の市町村が連携し、地域内出身の学生を対象に「東京圏合同面接会」を開催するほか、就職情報サイトによる市内事業所への情報発信など、UIJターン就職者に対する就職支援施策を実施いたします。

 

◆「観光振興と交流の促進」では、

・平成28年度から新たな5か年計画である「千曲市観光振興計画」が、「科野・さらしなの里ちくま」をキャッチフレーズにスタートします。

・計画では、国内外の観光地との競争の中で「選ばれる観光地」であり続けるために、これまでの観光施策の在り方を見直し、千曲市観光を様々な皆さんが支え合う新たな仕組みをつくることにしています。

・具体的には、これまで、観光関連として宿泊施設、商業者、飲食店、農業者などがバラバラで取り組んでいた様々なサービスや情報を一元化し、観光客や旅行会社などにワンストップで旅行商品や観光情報を提供する「プラットホーム」を創設したいと考えています。

・また、この「プラットホーム」は、千曲市観光のマネジメントからマーケッティングまで一体的に取り組む、「日本版DMO」(観光地域づくりの舵取り役を担う法人)ともいうべき組織に育てていけたらと期待しています。

・次に、平成29年夏に「山岳高原」をコンセプトにJRの「ディスティネーションキャンペーン(DC)」が予定され、平成28年度は、そのプレDCとなることから、市としても様々なイベントに参加してまいります。

・特に、議員各位もご承知のように、平成29年春から秋にかけて、JR東日本が運行する超豪華寝台列車「トランスイート四季島」が、長野県で唯一「姨捨駅」に停車します。全国に「姨捨駅」を紹介する絶好の機会であり、地域の皆様と連携して最高のおもてなしをしてまいりたいと考えています。

・次に、インバウンドであります。人口減少が続く中で、インバウンドの推進は極めて重要であります。戸倉上山田温泉に宿泊する外国人の約6割が台湾の方であります。このため、昨年11月、私自身が台湾に行き、セールスを行ってまいりました。今後も引き続き、台湾の雑誌記者やパワーブロガーの皆様と連携を取りながら、教育関係者等の招聘事業や民間レベルでの交流・誘客などに積極的に取り組むほか、台湾の都市との「観光交流友好都市」の締結も視野に交流を深めてまいります。

 

 第6は、『信頼と連携で力を合わせる市民主体のまちづくり』であります。

 

◆「第2次千曲市総合計画の策定など、まちづくり計画」では、

・「第1次千曲市総合計画」が平成28年度末で10か年の計画期間が終了します。平成28年度は、「第2次千曲市総合計画」を策定してまいりますが、現行の様々な計画との整合性や人口減少時代に向けた千曲市のあり方、千曲市の持つポテンシャルをどう活かすかなど、夢のある、新たな10年の方向性を示してまいります。

・また、市街地に人を集め、医療や福祉・商業などを整備し、中心部と周辺部との交通アクセスの利便性を図るという、国の「コンパクトシティ・ネットワーク」構想や千曲市の将来や都市機能全体を見通した国土交通省の「立地適正化計画」の策定にも取り組んでまいります。

 

◆「連携中枢都市圏の形成」では、

 まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、国から「新たな広域連携」の仕組みとして「連携中枢都市圏構想」が示され、長野広域連合の管内では、中枢都市である長野市が「長野地域連携中枢都市圏ビジョン」を策定。周辺市町村と連携していくこととしています。

 この構想は、合併に頼らず中心市と周辺の市町村が連携することで、人口減少社会にあっても、地域を活性化し、持続可能な圏域の形成を目指していくための制度であります。

 千曲市と長野市の間では、連携事業として、新幹線新駅設置に関する協議や観光振興の推進、雇用の確保、移住定住促進など千曲市にとって必要な事業について連携することにしています。

 なお、これらの連携協約の締結につきましては、市議会の議決をお願いする必要があり、本議会に議案として上程させていただきました。

 

◆「番号制度への取り組みと住民票等のコンビニ交付」では、

 マイナンバー制度については、既に「個人番号」が通知され、本年1月には、「個人番号カード」の交付が始まるなど、段階的にその運用が開始されています。

 平成297月には、他の行政機関との情報連携がスタートすることから、システムの安全性やセキュリティの強化などを含めて、市民サービスの向上と行政事務の効率化に繋がるよう準備を進めてまいります。

 また、千曲市では、今後、「個人番号カード」を利用して、住民票や印鑑証明など市が発行する証明類を全国のコンビニエンスストアで受け取ることができるサービスを平成28年度中にも開始します。

 

【むすび】

 以上、平成28年度施政方針の一端を申し上げました。

 財政が厳しい中ではありますが、人口減少対策を最重要課題として捉え、これまで以上にあらゆる施策に積極的に取り組んでまいります。

 そのためにも、残された任期、改めて初心を忘れることなく、自らが先頭に立ち、職員と一丸となって、徹底したシティープロモーションを展開するなど、県内一の「交流拠点都市」、「歴史文化都市千曲市」を目指して邁進してまいります。

 議員各位をはじめ、市民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げ、平成28年度の施政方針とさせていただきます。

 

関連ワード

お問い合わせ

秘書広報課
電話:026-273-1111
ファクシミリ:026-273-1001