令和3年度施政方針演説(令和3年3月議会)

2021年3月1日

令和3年3月1日

令和3年第2回(3月)

1.はじめに

 本日ここに、令和3年第2回千曲市議会定例会が開会し、令和3年度一般会計予算案をはじめ諸議案のご審議をお願いするにあたり、新年度の市政経営に臨む所信の一端を申し述べるとともに、重点施策などの概要についてご説明申し上げます。


 昨年は、新型コロナウイルス感染症が全世界で猛威を振るい、国を挙げて様々な対策を行っておりますが、今年になっても緊急事態宣言が発出されるなど、感染症の収束は依然不透明な状況であり、市民の皆様の不安は増し、地域の経済情勢も極めて厳しい状況にございます。日々の暮らしも、日常の生活様式から人生の価値観に至るまで一変した、と言っても過言ではありません。
 このような中、日々医療の最前線でご尽力されている医療従事者の皆様、高齢者・障がい者を献身的にご支援されている介護従事者の皆様をはじめ、日常の暮らしを支えていただいているすべての皆様に心から敬意を表するとともに、深く感謝申し上げます。
 市民の皆様におかれましても、平穏な日常を奪われ、制約された生活の中でも各自が行うべき感染症対策にご理解、ご協力をいただいておりますことに心から御礼申し上げます。


 私は、市長に就任させていただき、まもなく4か月となりますが、この間、多くの市民の皆様と懇談、意見交換をしてまいりました。そして、安全と安心の確保が都市政策の根幹であること、人と人とのつながりや人を思いやることの価値を改めて実感いたしました。現下のコロナ禍にあって市民の皆様の命と健康を守ることが喫緊の課題であり、生き生きと暮らし活躍できる日常を一日も早く取り戻すことを最優先に、安全確保の重要な一手でありますワクチン接種に全力で取り組んでまいります。
 そして、新年度の市政経営にあたりましては、市民感覚、民間感覚を大切に、市民生活や経済活動の回復を中心とした、スピード感ある変化に対応できる市政、新しい発想ができる市政になるよう全力を挙げて取り組んでまいります。

 

2.令和3年度当初予算案の概要

 国の『令和3年度地方財政計画』では、「地方の一般財源は、新型コロナウイルス感染症の影響により地方税が大幅な減収となる中、地方交付税を増額することなどにより、総額は交付団体ベースで実質前年度を上回る額を確保した」としております。
 本市でも、新型コロナウイルス感染症の影響により個人市民税・法人市民税が4億円程度減収となりますが、国の地方財政計画を受け、一般財源の総額は前年度と同額程度を確保することといたしました。
 しかしながら、地方交付税は制度的に市税の減収分を全額補てんするものではなく、また、一般財源の使途については1億8千万円程度と大幅に増加する公債費へ充当しなければならないため、総額は確保したものの、市の裁量で使途を決められる一般財源は大幅に減少する状況となりました。
 このようなことから、歳出については、「建設事業の縮減はもとより、経常経費を前年度の95%以下に抑える」こととし、予算総額では新型コロナウイルス感染症対策に係る経費を除くと、前年度以下となる265億7千万円に抑制いたしました。
 一方、厳しい財政状況ではありますが、過度に歳出を抑え込まず、必要な事業を見極めて選択する予算配分に努めました。


 まず、新型コロナウイルス感染症に係る「感染予防対策」・「生活・企業支援策」として、「市民へのワクチン接種に係る経費」をはじめ、令和3年度に出生する子どもへの「赤ちゃん応援特別給付金」、「市職員へのテレワーク基盤構築事業」等を計上し、国の令和2年度第3次補正に伴い2月に専決処分した第9号補正予算の「ワーケーション導入支援事業」、「がんばる事業者応援クーポン券事業」及び本議会に上程いたしました第10号補正予算案の「小中学校の感染予防対策事業」等の繰越事業と一体的に進めることにより、コロナ禍で疲弊する社会や市民生活への対応を図ってまいります。
 また、新型コロナウイルス感染症対策以外では、新規事業として、地域住民の利便性の向上を図るための「上山田戸倉市民窓口業務に係わる経費」、協働事業と合わせて進める「白鳥園隣接の多目的広場整備事業」、ゼロカーボンを目指して取り組む「太陽光発電の蓄電システム設置補助金」、地域密着型プロスポーツチームとの交流を通じてスポーツへの関心を高める「ホームタウン活性化事業」など、社会情勢の変化に応じた施策を実施してまいります。

 

 次に、継続事業としまして、令和元年東日本台風災害に係わる「公園緑地及び更埴文化会館の災害復旧費」のほか、安全・安心なまちづくりのための「防災対策事業」、屋代地区開発事業に係わる「一重山2号線等の道路基盤整備事業」、緊急自然災害防止対策事業として進める「東林坊川河川整備事業」、姨捨棚田地域を中心とした「日本遺産推進事業」などを引き続き実施し、市政が停滞することのないよう努めてまいります。

 

 この他、国民健康保険特別会計など4つの特別会計と水道事業及び下水道事業の公営企業会計予算につきましては、総額167億1,440万1千円の前年度比0.8%増を計上し、それぞれの事業の円滑な運営に努めてまいります。
 いずれにいたしましても、令和3年度当初予算案は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、市民生活や経済活動の回復を中心に据え、執行に当たっては費用対効果を基本としながら限られた財源を有効に活用し、住民福祉の向上に努めてまいります。

 

3.組織機構の見直し

 上山田地域から強い要望がありました総合窓口業務につきましては、現在、歴史文化財センター上山田分室となっております旧上山田庁舎の1階部分に、市民課の分室的な機能として「上山田戸倉市民窓口係」を新設し対応してまいります。職員は会計年度任用職員を含め4人体制、業務内容は住民票、戸籍証明、印鑑登録証明書、所得証明書等の交付業務や指定ゴミ袋購入チケットの追加販売、また、市政全般に渡るあらゆる相談業務を行い、担当課への取次ぎを行ってまいります。


 また、新たに企画政策部に「日本遺産推進室」を新設いたします。この組織は、日本遺産に認定された「月の都 千曲」を地域活性化のツールとして積極的に推進するため、部局横断的な「司令塔」としての役割を担います。
 さらに、総務部に市長直属の「行政マネジメント室」を新設し、重点施策等の進捗管理や業務改善、特命事項等を担当していただく予定です。

 12月議会の所信表明でお示ししたとおり、職員の仕事の質を高め、生産性を向上させるためには、能力を最大限発揮できるような環境づくりが大切です。市民の負託に応えられるよう、組織改編については今後も順次行ってまいります。

 

 なお、民間感覚、新しい発想で社会の変化に対応できる市政を実現するため、政策的、専門的事項について調査・研究・提言などを行う外部アドバイザーの活用を考え、企画政策部に非常勤の特別職として顧問を設置することを検討しておりましたが、市民の皆様からは賛否両論、多くのご意見をいただき、熟慮した結果、顧問の設置を見送ることといたしました。ご意見をお寄せいただきました市民の皆様には、心から感謝申し上げます。

 

4.令和3年度重点施策

重点施策1 令和元年東日本台風災害からの復旧・復興

復旧・復興計画の推進

 令和元年度末に策定した「千曲市復旧計画」の事業を進めつつ、本年度は、市民や有識者からなる「千曲市復興計画策定委員会」の皆様とともに、災害からの復興に向けた中長期的なまちづくりの指針であります「千曲市復興計画」の策定を進めてまいりました。
 パブリックコメントや住民説明会を通じ、多くの市民の皆様からご意見をいただき、計画の修正を重ねてまいりました。この度、2月の策定委員会で計画がまとまりましたことから、今後は「千曲市復興計画」に掲げた各事業を着実に進めてまいります。

更埴文化会館の復旧

 令和元年東日本台風により大きな被害を受け休館しております更埴文化会館につきましては、復旧に向けて行っていた設計業務委託が終了し、更埴文化会館施設災害復旧工事3件の入札を1月に行い、復旧工事に着手しております。復旧工事の財源としては過年度災害復旧債、緊急防災・減災事業債を予定しておりますが、一日も早く再開できるよう工事を進めてまいります。

あんず・雨宮統合保育園(仮称)建設事業

 昨年12月に工事着手いたしました「あんず・雨宮統合保育園(仮称)建設事業」は、建設工事費の約半分に当たる部分を令和元年東日本台風で被災した「雨宮保育園」の災害復旧事業として実施しております。本年11月の竣工を予定しており、開園準備を経て令和4年4月の開園を目標に事業を進めております。
 なお、被災いたしました「雨宮保育園」につきましては、今月中に解体撤去工事の設計業務を完了させ、新年度に解体撤去工事を実施してまいります。

防災・減災対策(ハード事業)

 令和元年東日本台風災害を教訓に、千曲川を含む信濃川水系の治水対策を緊急に進めるため、国・県・流域市町村が連携し、令和2年1月に「緊急治水対策プロジェクト」を立ち上げ、現在、流域全体で河川整備、流域対策、まちづくり・ソフト施策を一体的に進めております。
 プロジェクトでは、国は千曲川の河道掘削をはじめ堤防の整備・強化など、洪水流下断面の拡大や、千曲市内に2か所の遊水地を整備し、洪水調整機能の強化などを行うこととしており、また、県では県管理の河川の堤防補強・強化等を行い、市町村は、開発行為における調整池や地下浸透桝の整備、公共施設等への雨水貯留槽の整備などにより、支流への雨水排水の流入を極力遅らせることで、短時間での千曲川への流入を抑制することを目指すこととしています。
 こうした対策は、令和6年度を目標に集中的に進めるとしておりますが、市といたしましては、「千曲川杭瀬下水位観測所」における氾濫危険水位である5mに洪水を到達させないことが最も重要であると考えています。
 このため、国、県に対して、「河道掘削による河道整備の実施」、「堤防の嵩上げや補強等による堤防強化」、「遊水地整備」などを、早期に実施するよう引き続き強く要望するとともに、国が緊急的に進める遊水地整備が円滑に進むよう国と連携して取り組み、更には開発等の雨水排水規制の検討、住宅や公共施設への雨水貯留施設の設置による河川への流入の抑制や、排水機場の改修整備、水位情報の迅速な市民への提供などの減災対策を実施することで治水対策を推進してまいります。

防災・減災対策(ソフト事業)

 令和元年東日本台風災害では、千曲市でも避難の在り方や避難行動要支援者への支援、避難所の開設・運営などで混乱が生じました。災害発生時には「平常時に準備している以上のことはできない」との指摘もあることから、ソフト対策として被災された皆様や関係者からご意見をいただきながら、避難所における備蓄品の確保や担当職員を選任し職務・職責の明確化を図るとともに、避難所マニュアルの修正や防災訓練のあり方の見直し、先月17日から19日までの3日間、千曲市メール配信サービスの出張登録を実施するなど対応を強化してまいりました。
 また、昨年12月には地域防災計画を修正いたしましたが、今月末までには防災ガイドブック、ハザードマップの修正を完了し、年度当初のできるだけ早い時期に市内全戸に配布する予定です。
 さらに、防災・減災を実現するためには、地域の絆や助け合いなどコミュニティの形成が重要な鍵となることから、各地域での防災・減災の教育や訓練など、市民活動を活発にして「地域防災力」を高める取り組みが必要です。とりわけ、「地区防災計画」の作成を、すべての区・自治会で取り組んでいただけるよう必要な支援をしてまいります。
 加えて、昨年9月には市民の皆様に「マイ・タイムライン」を作成していただくための作成シートを全戸配布いたしましたが、すべての市民の皆様が確実に作成し、災害時に取るべき行動を明確にしていただけるよう、再度、作成シートの全戸配布や講習会等を開催するなど働きかけを強めてまいります。

 

重点施策2 新型コロナウイルス感染症への対応

新型コロナウイルスワクチン接種

 新型コロナウイルスワクチン接種でございますが、国は、先月14日に新型コロナウイルス感染症ワクチンの製造販売を国内で初めて特例承認いたしました。今後、県の調整により医療従事者や消防職員などへの接種が予定されておりますが、その後、市が主体となり市民の皆様への接種を順次実施してまいります。
 市ではまず、国が示すスケジュールに沿った「ワクチン接種実施計画」を作成し、今月下旬を目途に65歳以上の高齢者の皆様に接種券(クーポン券)、予診票、ワクチン接種予約のための電話番号、ワクチン情報などを郵送いたします。
 併せて、県、医師会、医療機関等の関係者間で十分な調整を図って接種体制を整え、4月中には1回目のワクチン接種を開始できるよう準備を進めるとともに、64歳以下の方の接種につきましては、高齢者の接種終了後に実施してまいります。
 また、市民の皆様の接種にかかる費用は無料で、2回接種を受けていただきます。接種の方法は集団接種を基本とし、接種会場は「ふれあい福祉センター(旧戸倉庁舎)」を主といたしますが、各地域でも接種ができるよう小学校の体育館等でも行う予定です。
 今月中には、ワクチン接種の予約やお問い合わせにお答えするためのコールセンターを設置し、受付や相談に応じてまいりますが、市民の皆様にワクチン接種についてご理解をいただき、安心して接種いただけるよう努めてまいります。

新型コロナウイルス感染症に係わる経済対策

 新型コロナウイルス感染拡大の影響は市内の幅広い業種に及んでおり、自動車関連など一部で生産が持ち直しているものの、多くの事業者は依然として厳しい状況にあると受け止めております。
 こうした中、事業活動に大きな影響を受けた中小企業者の皆様のお力になれるよう、市独自で国の持続化給付金に法人40万円、個人事業主20万円を上限とする加算給付を行いました。最終的な給付額は3億2,063万円で、1,226件の法人及び個人事業主に対し、その事業活動の継続を支援いたしました。
 また、経済活動回復に向けた支援として、昨年11月に実施した「がんばる事業者応援クーポン券事業」の第2弾を5月中旬から実施できるよう準備を進めており、市内の取扱店で利用可能なクーポン券を市民1人につき2,000円分交付する予定でございます。この事業は、それぞれの地域で頑張るお店をすべての市民で応援する事業ですので、ぜひ、お近くのお店でご利用いただくとともに、現在、取扱店を募集しておりますので、より多くのお店に応募いただきたいと考えております。
 今後も、消費喚起策や観光需要喚起策などの支援について、コロナ禍の収束時期を見極める中で、引き続き情報収集に努め、国・県などの動向を注視しながら、商工団体等の意向も踏まえ必要な対策を講じてまいります。

 

重点施策3 産業の振興

屋代地区大規模開発事業

 本事業は、平成29年5月に検討に着手してから本年5月で5年目に入ります。私が市長に就任する前、市民目線で見ていた際、将来多額の公共投資が伴う事業でありながら、行政から発信される情報があまりにも少ないというのが率直な感想でしたので、早速情報公開を指示し、「屋代地区開発の『いま』」と題したチラシの全戸配布やホームページ等での情報発信を行いました。今後も引き続き情報公開に努めてまいります。
 また、本事業は市の将来を築く事業として総合計画等の各種計画に位置付けて準備してきたもので、人口減少社会を踏まえ、将来不足する税収を補い、行政サービスを維持していくための財源の涵養策となる事業であると承知しております。そのため、まずは安全・安心や生活の質の向上、経済活動を促進する効果がある道路などの基盤整備を計画的に進めてまいります。
 さらに、コロナ禍によって社会・経済情勢にも大きな変化が起きていることから、思い切って方針を転換し、既存の観光資源も最大限に活用しながら、あらゆる年代に「親しまれる」まちづくりを目指します。
 具体的には「市民の皆様と創る」を基本に据え、地権者の皆様にもお諮りしながら、これまでの大型商業施設を核とした開発を見直し、幅広い産業や文化が集積し、市内外から人が集うことにより、千曲市全域や広域の活性化につながる「新たなまちづくり」に全力で取り組む覚悟です。

市道「一重山2号線」整備事業

 本事業は、これまで開発事業を共に推進してまいりました地権者の皆様の総意を踏まえて着手した道路であると承知しております。
 市内の主要な産業集積地の多くが、都市計画道路「一重山線」の計画線上に位置しており、その連携軸となる都市計画道路「一重山線」の全線整備は必要であると考えます。市道「千曲線」と国道18号を市の南北の連携軸とすれば、都市計画道路「一重山線」は東西の連携軸となります。点である産業集積地を線である道路でつなぎ、その効果を市内全域に及ぼす「産業連携道路ネットワーク構想」を実現し、人・モノ・文化を波及・循環させていくことが目的です。
 その先行整備箇所となる「一重山2号線」は、一重山線の全線供用開始により構想の実現を目指す市の覚悟を示すものですので、引き続き取り組んでまいります。

屋代スマートインターチェンジ

 国、県、ネクスコ東日本との協議の結果、資材費や人件費の高止まり傾向が収まらず、整備費縮減が思うように進まないことから、令和3年度の国の準備段階調査の採択は難しい状況でございます。
 しかしながら、整備効果につきましては、国の理解を得られていること、「広域交流拠点」として位置づけられた周辺の機能強化策として有効であることから、引き続き国の事業採択が受けられるよう取り組んでまいります。

雨宮産業団地造成事業

 大和ハウス工業株式会社が令和元年5月から着手しております造成工事は、今年9月末で完成する見通しでございます。
 現在、5区画のうち1区画は既に進出企業が確定し、建築工事が進められております。本事業は、雇用の創出、緊急避難場所の確保など、地域課題の解決、そして活性化につながる開発であることから、残る4区画の分譲につきましても、市としてできる限りの支援をしてまいりたいと考えております。

八幡東産業団地造成事業

 建設機械レンタルの最大手、株式会社アクティオホールディングスが、大字八幡字蛭坪・中川原地籍で計画しております「アクティオ長野ちくまテクノパーク統括工場建設事業」につきましては、地域振興や防災減災の観点から、地域にとりましても、市にとりましても非常に有益な事業であることから、市と相互に連携協力し、役割を分担することで事業の円滑な推進を図る公民連携事業に位置付けて進めてまいりました。
 現在、計画地9.5haの農地転用、開発申請手続きを進めており、順調に進めば新年度早々に造成工事に着手する予定で、令和5年春の操業開始を目指しております。

 

重点施策4 日本遺産を活かした事業の推進

日本遺産地域活性化推進事業

 昨年の6月19日に「月の都 千曲」が文化庁から日本遺産に認定され、本年度は日本遺産を広くPRするガイド養成のための人材育成事業や、ホームページ作成などの情報発信事業のほか、来訪者の拠点となる「日本遺産センター」の開設準備等の事業を実施してまいりました。
 新年度は、引き続きガイドの養成を行うとともに、コロナ禍により本年度実施できなかった日本遺産認定記念講演会や、月への関心を高めるイベントなどを計画しております。
 さらに、日本遺産センターの第2期改修工事を進めるとともに、日本遺産認定主要構成文化財への説明板の設置や、市内公共スペース等に日本遺産コーナーを設けるなどの事業を実施し、千曲市の歴史遺産を市民はもとより広く国内外に発信し、地域活性化に結び付けてまいります。

姨捨の棚田の景観保全

 「姨捨の棚田」は日本遺産に認定された29の構成文化財の中の核となる文化財であることから、景観の保全に配慮するため、耕作の維持を図ることを目的とした「姨捨の棚田整備計画」を策定し、日本遺産である棚田の魅力向上を目指した取り組みも進めてまいります。

 

重点施策5 第三次千曲市総合計画の策定

 市の最上位計画である「総合計画」は、令和8年度までの10年間を計画期間とする「第二次千曲市総合計画」を推進中です。令和3年度は、前期5か年の基本計画が終了することから、本来であれば、これまでの取り組みの検証・総括をするとともに、令和4年度からの後期5か年の基本計画を策定する年となります。
 しかしながら、北陸新幹線新駅誘致運動に区切りをつけたことや、令和元年東日本台風災害など、これまでに大きな政策変更や社会情勢の変化がありましたので、第二次千曲市総合計画に掲げた「将来像」や「まちづくりの目標」を見直し、改めて市民の皆様にお示しする必要があると考えます。
 このことから、新年度は、新たな総合計画となります「第三次千曲市総合計画」の策定を市民の皆様と一緒に進めてまいります。

 

重点施策6 子育て支援の推進

赤ちゃん子育て応援事業

 新年度から、新たな子育て支援策となります「赤ちゃん子育て応援事業」を実施いたします。
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、影響を受けている子育て世帯を支援するため、現在、市では国の特別定額給付金の基準日の後から令和3年4月1日までに生まれた新生児を対象に、国の制度を補う目的で新生児特別定額給付金10万円を給付しております。新年度におきましては、コロナ禍での出産・育児の経済的負担を支援するため、市独自の「赤ちゃん応援特別給付金」制度を新設し、令和3年4月2日から令和4年4月1日の間に生まれた新生児1人につき5万円を給付いたします。
 さらに、知育絵本などの子育てグッズにお祝いメッセージを添えてお届けする「子育て応援祝品事業」を新設し、子育て世帯を応援してまいります。

結婚新生活支援事業

 新婚夫婦の新生活を支援する「結婚新生活支援事業」の対象者を拡大いたします。対象年齢の「34歳以下」を「39歳以下」、世帯所得の「340万円未満(世帯年収約480万円未満に相当)」を「400万円未満(世帯年収約540万円未満に相当)」として、新居に係る費用及び引越費用の一部を1世帯当たり最大30万円まで助成いたします。
 また、これまで病児・病後児保育事業や産前産後ヘルパー派遣事業など、子育てに係わるセーフティーネットの体制と機能強化に取り組んでまいりましたが、いまだコロナ禍にあるため、更なる支援が必要となることも予想されることから、より一層丁寧な対応に心がけてまいります。

保育施設整備

 「屋代保育園」の改築事業でございます。令和2年10月に基本計画検討委員会を設置し、改築事業基本計画の策定に着手いたしました。現在は、建設予定地の検討を行っている段階ですが、今後の予定といたしましては、令和3年度中に基本計画書の策定を進め、令和4年度以降、測量設計業務等を実施し、令和7年4月の新園舎開園を目指して事業を進めてまいります。

医療的ケア児保育支援

 新規事業として「医療的ケア児保育支援事業」を実施いたします。拠点となる保育園を指定し、看護師を配置したうえで医療的ケアが必要な子どもの保育を推進してまいります。

 

重点施策7 地球温暖化対策

蓄電システム設置補助制度

 自家消費型の再生可能エネルギーの活用促進を図るため、「蓄電システム」の設置者に対する補助制度をスタートさせます。この制度は、個人を対象に住宅用太陽光発電システムで発電した電気を蓄えるために、新たに「蓄電システム」を購入・設置した場合に補助金を交付する事業で、太陽光発電でつくられたクリーンエネルギーを自家消費することにより、脱炭素社会の実現に寄与するものです。

都市公園等の照明灯LED化事業

 市内防犯灯のLED化に続き、新年度は市内の都市公園等約38か所にある照明灯を一斉にLED化し、温室効果ガス排出量の削減と電気料金など維持管理コストの削減を図ってまいります。

サイクルツーリズムの推進

 脱炭素社会の実現に向けてサイクルツーリズムを推進します。県の財政支援を受け、上田市やしなの鉄道などと連携し、「シェアサイクルの社会実験」を実施いたします。シェアサイクルは、自転車の貸し出し・返却場所となる「サイクルポート」を一定のエリア内に複数配置し、いつでも、どのポートでも自転車の貸し出し・返却が可能な、短時間・短距離の移動を目的とするものです。
 実験では、市内に5か所程度のサイクルポートと電動自転車30台ほどを設置し、自転車の動きを携帯電話回線を通じて収集する予定です。社会実験の結果、多くの利用が見込めれば本格実施に向けて検討してまいります。
 なお、市の「第二次千曲市地球温暖化対策推進計画」による温室効果ガス排出量の削減目標は「2025年度に2005年度比で20%削減」でございます。この目標達成に向けては、国のエネルギー政策やイノベーション(技術革新)が不可欠ではございますが、市といたしましても、引き続き市民の皆様とともに省エネルギーや再生可能エネルギーの利用促進等の地球温暖化対策を推進してまいります。

 

重点施策8 デジタル化の推進

 AI・IoTなどのデジタル技術の活用は、市民サービスの向上のほか、行政事務をより効率的かつ迅速に進めていく可能性を持っており、今般の新型コロナウイルス感染症は、行政のデジタル化の必要性を一層浮き彫りにしました。
 本市でも、行政分野における制度や業務、手続き等を、デジタルを前提としたものに抜本的に見直す「デジタルファースト」な行政運営への転換を図り、行政手続きの原則オンライン化やテレワークの推進に取り組んでまいります。

公共施設へのWi-Fi設置

 公民館などの公共施設8か所に新たに公衆無線LANを整備いたします。これは、スマートフォンなどモバイル端末利用の利便性向上や災害時の情報伝達手段としての活用を想定しております。
 また、高齢者の皆様にもスマートフォンなどの情報端末が普及しているため、安全な使い方に関する講座や、コロナ禍での市民活動や会議をリモートで行うための研修会を開催し、市民の情報リテラシーの向上に努めてまいります。
 なお、本事業の財源は、株式会社ZOZOの創業者で、スタートトゥデイ社長の前澤友作様が、昨年11月にツイッター上でアイデアや意見募集した約8億円のふるさと納税に応募した際、応募のあった自治体へ均等に500万円をいただくことになり、千曲市にも昨年12月末に納付されたものでございます。前澤様には心から感謝申し上げます。 

自治体情報システムの共同利用と自治体DXの推進

 昨年12月に、総務省において「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」が策定され、今年の9月には「デジタル庁」が発足することとなっており、各自治体においてもデジタル行政の推進に向けた取り組みを急ピッチで進めているところです。
 本市では、自治体の基幹業務である住民情報システムを、塩尻市・中野市・千曲市の3市でクラウドによる共同利用を本年1月から開始しており、引き続き、窓口業務の利便性向上と業務の効率化に向けて、自治体の情報システムの標準化・共通化に向けた対応に取り組んでまいります。
 また、市民誰もが参加できる人にやさしいデジタル社会の構築を目指し、DXの取り組みを積極的に推進してまいります。 

テレワーク基盤整備

 緊急事態の際の職員の業務継続や、日々の仕事の生産性の向上を図る必要があることから、市役所のテレワーク基盤を整備してまいります。強固な情報セキュリティ対策を確保したパソコン端末やネットワーク環境を整備することで、職員の「働き方改革」にも寄与してまいりたいと考えています。

マイナンバーカードの普及

 国の「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」に基づき、国・県と連携してデジタル社会の基盤となるマイナンバーカードの普及に取り組んでおります。2月1日現在、全国の普及率は25.2%、県内は20.2%となっておりますが、市内の普及率は19.6%といずれも下回っている状況です。
 マイナンバーカードの利活用シーンの拡大として、健康保険証利用の本格運用が今月から一部の医療機関や薬局で予定されておりますが、国では今後もオンライン申請や各種カードや手帳との一体化などの利活用策が検討されていることから、引き続き、マイナンバーカードの普及率向上に努めてまいります。

オンライン決済による税証明書交付請求サービス

 オンライン決済による税証明書交付請求サービスでございますが、秋頃を目途に開始を予定しております。マイナンバーカードを利用してスマートフォンなどから所得証明書等を申請し、発行に必要な手数料等をオンライン決済することにより自宅へ郵送するサービスです。
 これにより、利便性の向上が図られ、新型コロナウイルスの感染防止対策にもなりますので、皆様にご利用いただけるようPRしてまいります。

 

5.令和3年度の主な施策

基本目標1 千曲の魅力で創生する賑わいと活力あるまち

広域的な道路網の整備

 「国道18号バイパス」は、今年度より稲荷山において地盤改良工事が着手され工事が進められています。引き続き稲荷山から篠ノ井塩崎間の早期完成と、八幡から力石までの未事業化区間の早期事業化を積極的に国に働きかけてまいります。
 「姨捨スマートインターチェンジ」は、24時間運用以降、利用台数が増加傾向にあります。今後は次の段階となる「車種制限の撤廃」に向け、地すべり地域でもある周辺アクセス道路の地質調査を実施するなど、将来の「フル規格化」に向けた環境を整えてまいります。
 「市道」では、千曲線道路改良事業が今月で完了いたします。これまで事業にご協力をいただきました、土地所有者をはじめとする関係の皆様には、心から感謝を申し上げます。
 千曲線は、合併支援道路として位置付け、平成16年度に事業に着手し、事業延長3.39km、事業費41億4千万円で、事業期間は本年度までの17年間を経て完成いたしました。千曲線沿線は多くの開発が進み、人口が増加の傾向にあります。今後も千曲市の社会基盤の整備として必要な道路整備を着実に行ってまいります。 

長野電鉄屋代線跡地整備

 「長野電鉄屋代線跡地活用基本構想」及び「千曲市自転車活用推進計画」に基づき、健康づくりや観光振興、通学路としての利用を目的とした自転車・歩行者専用道路として計画的に整備を進めてまいります。
 新年度では、地元の意向を踏まえ屋代小学校、屋代中学校の児童・生徒の通学路としての機能も期待できる区間として、倉科踏切から屋代中学校の先線までの約700m区間の用地測量と詳細設計業務を実施し、令和4年度から工事着手できるよう準備を進めてまいります。

市内企業等への支援

 経済構造再構築に向けた支援として、ものづくり産業などを対象に、生産性向上や販路開拓のための取り組み、テレワーク導入など5つの補助制度を新たに設け、中小企業の皆様を継続的に支援しております。
 また、産業支援センター技術アドバイザーによる企業訪問や商工団体、金融機関等との連携を強化し、企業ニーズに合致した助成制度の研究や販売促進につながる施策の構築に努めるとともに、市内企業で構成する「ものづくりネット」などのネットワークを活用し、内発的な産業振興にも取り組んでまいります。

高付加価値農業の推進

 あんず振興につきましては、一昨年より販売を開始しておりますプレミアムハーコット「杏月(きょうづき)」の販売支援として、求評、PR活動を引き続き行っていくほか、安定出荷に向けた栽培技術の研究にも関係機関や栽培農家と共同で取り組み、意欲あるあんず農家の所得の向上を図ってまいります。
 また、花卉振興につきましても、今月東京で開催される世界ラン展にトルコギキョウを出品するなどPR活動に努め、後継者対策においても就農相談会等で積極的に取り組んでまいります。
 さらに、ワイン用ブドウの栽培につきましては、荒廃農地対策の一環として振興に努めており、年々、栽培面積、量ともに増加しております。栽培意欲のある新規の就農希望者も複数人いることから、今後は更に拡大を図るとともに、地域活性化や観光面でも期待の持てる市内ワイナリーの建設を推進するための支援制度や活用可能な補助金等の研究も進めてまいります。 

林業の振興

 昨今の異常気象に対する災害に強い郷土づくりや地球温暖化防止の観点から、森林の持つ多面的機能の維持向上は大変重要です。千曲市では、手入れのされていない森林に対し、「千曲市森林経営管理制度実施方針」に基づき、新年度から順次森林所有者への意向調査を行い、国から譲与を受ける「森林環境譲与税」や県の「信州の森林づくり事業」を活用し、豊かな森林づくりを推進してまいります。

観光誘客事業

 新型コロナウイルス感染症の収束は依然不透明な状況にありますので、観光マインドの冷え込みは今後も続くと予想され、インバウンドも含め観光需要の回復は難しい状況にあると思われます。
 そこで、現下の観光誘客事業といたしましては、地元や県内客をターゲットとしたマイクロツーリズムの拡充を図るとともに、国内観光需要の取り込みを軸に強化してまいります。また、GoToトラベル等の経済対策の再開による観光需要回復に向けた準備も併せて進めてまいります。 

人材確保の取組み

 長野地域連携中枢都市圏や東信州次世代産業振興協議会の連携事業として、「東京圏インターンシップ合同説明会」や「無料就職情報サイト・おしごとながの」による企業情報の発信を通じ、引き続き企業と求職者のマッチングに取り組むほか、「就労支援講座」や「就労相談」を開催するなど、市内中小企業の人材確保に努めてまいります。

 

基本目標2 安心して子育てができ、のびやかに育ち学べるまち

GIGAスクール構想

 国が目指すソサエティ5.0の未来社会に向けて、今後はICTの利活用が一層加速され、情報やICT機器を有効に、安全に活用する「情報活用能力」が求められる時代になってまいります。
 ソサエティ5.0時代を生きる子どもたちにとって、教育におけるICTを基盤とした先端技術の活用は必須であり、それを踏まえ、国では令和5年度を目標に「GIGAスクール構想」を進めておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり構想が前倒しとなりました。
 本市では今年度、市内小中学校の児童生徒に一人1台のノートパソコンを配置し、併せて各教室に端末を収納する充電保管庫を設置するとともに、校内ネットワーク環境の整備を行いました。
 今後は、引き続き教職員の研修を進め、新年度からは、児童生徒一人ひとりがノートパソコンを使った授業を段階的にスタートするとともに、子ども達の状況を把握しながら、きめ細かな指導に心がけてまいります。

高校再編

 県が進める高校再編の動きに対応するため、専任の職員を配置するとともに、旧第4通学区の地域協議会の議論に参加し、屋代南高校がライフデザイン科を活かしながら多様な生徒の学びとして確保され、魅力ある地域の高校として発展・充実するよう意見を述べてまいります。

生涯学習の推進

 第二次千曲市生涯学習基本構想・基本計画に基づき、誰もが、いつでも、どこでも、どんなことでも学ぶことができる学習機会の提供と、地域の課題解決等を図るための学習環境の整備に努めてまいります。
 更埴図書館については、復旧工事に伴い隣接する「旧ちくま農協・杭瀬下支所」に移転するため、先月から約1か月間休館させていただきましたが、明日、2日より業務を再開いたします。今後も生涯学習の拠点として市民の皆様の学習環境を維持できるよう努めてまいります。 

スポーツ振興

 令和10年度に長野県で開催される第82回国民スポーツ大会・第27回全国障害者スポーツ大会では、ハンドボール競技、新体操競技及びボッチャ競技の3競技が千曲市で開催されることが内定しています。7年後の大会開催に向け、各競技団体、スポーツ関係団体と連携し、体験会の開催などを通じて市民の皆様の大会への関心を高める取り組みを進めます。
 さらに、長野地域連携中枢都市圏構想における連携事業の中に、信州ブレイブウォリアーズをはじめとした地域密着型プロスポーツチームを支援する事業などを追加し、長野市と連携しながら、スポーツを通じた地域活性化を進めます。
 また、安心して社会体育施設を利用していただくため、内外壁や天井、照明設備など、非構造部を主とした耐震化を順次進めてまいります。 

男女共同参画・人権・平和

 令和3年度を初年度とする「第4次千曲市男女共同参画計画」に定めた三つの基本方針「仕事と生活の調和、さまざまな分野における女性活躍の推進、心と体を大切にする環境づくりの推進」に基づき、男女共同参画事業に取り組みます。
 令和2年4月1日現在の審議会等の女性参画率は、昨年より0.9%上昇し27.6%となりました。引き続き、目標値であります40%の達成に努めるとともに、家庭・地域・社会において男女が互いに認め協力し合う、住みよいまちづくりを推進してまいります。
 また、あらゆる差別のない明るい千曲市の実現を目指し、「第3次人権と暮らしに関する総合計画」に基づき、社会情勢に応じた人権教育・啓発活動等を推進するとともに、平和の大切さを市民の皆様と考えていくことができるよう取り組んでまいります。 

多文化共生の推進

 異文化への理解を涵養し、外国籍市民との交流を重ねて、言葉や情報の格差による不安の解消を図り、国籍に関わらず互いに尊重しあえるまちづくりに努めます。
 また、東京オリンピック・パラリンピックのホストタウン事業については、ハンガリー卓球選手団の意向を尊重しながら大会前合宿の受入れなどについて検討してまいります。

 

基本目標3 支え合い、だれもが健康で活躍するまち

地域福祉施策

 昨年10月に「ふれあい福祉センター」が旧戸倉庁舎に移転いたしました。地域福祉の拠点として、市民の皆様には、施設を有効に活用していただくとともに、多くの人がふれあいを深める中で地域共生社会の推進を図ってまいります。
 また、「千曲・坂城障がい者(児)基幹相談支援センター」の相談体制を強化し、相談業務に対応してまいります。障害者福祉を充実させるため、「千曲・坂城地域自立支援協議会」等と情報共有を密にし、サービス提供体制の確保等を図ってまいります。
 さらに、生活支援につきましては、コロナ禍の現在、生活困窮者等の日常生活や就労などの自立に向けて、生活就労支援センター「まいさぽ千曲」の相談体制を強化し、社会福祉協議会等とも連携して自立の助長を図ってまいります。

高齢者福祉・健康づくり施策

 戸倉・上山田地域を中心とした福祉活動の拠点として、主に介護保険の要介護等の認定を受けた方の介護保険サービスや、障がい者等に対する福祉サービスなどを行う「戸倉地域福祉センター」は、平成3年に開設以来30年となることから、今後もセンター機能が維持できるよう、千曲市公共施設再編計画、そして、今月末に策定予定の千曲市公共施設個別施設計画に沿って、令和3年度中に建物並びに設備等の実施設計を行ない、令和4年度以降、改修に着手してまいりたいと考えております。
 また、新年度からの実行に向けて、令和3年度から5年度までの「第8期しなのの里ゴールドプラン21 老人福祉計画・介護保険事業計画」を現在策定中ですが、団塊の世代が75歳以上となる2025年(令和7年)を見据え、「医療・介護・生活支援・介護予防・住まい」の5つの要素を連関させながら、高齢者の暮らしを支える仕組みであります、「地域包括ケアシステム」の実現に向けての取り組みを進めてまいります。
 具体的には、市内6地区に配置しました「生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)」を中心に、誰もが住み慣れた地域で、安心して生活できるよう、地域全体で高齢者を支えていく「生活支援体制整備事業」に取り組みます。
 健康づくり施策では、人生100年時代を見据え、高齢者一人ひとりの特性に応じたきめ細かな保健事業や介護予防事業などを一体的に実施することで健康寿命の延伸を図ってまいります。

 

基本目標4 災害に強く、安全で心穏やかに暮らせるまち

消費生活相談

 消費生活相談でございますが、年々巧妙化する特殊詐欺や、令和4年の成年年齢引き下げなどをふまえ、引き続き消費生活センターの相談体制を強化するとともに、県や警察などの関係機関と連携し、啓発活動などによる消費者トラブルの未然防止、早期 解決に努めてまいります。 

上下水道事業

 「上水道」では、人口減少社会を迎え経営状況の悪化が懸念される中、持続可能な経営を目指し、引き続き県企業局及び関係市町間における事業統合を含めた広域化について検討を進めてまいります。
 「下水道」については、重要な社会基盤として、整備・拡張から適正な維持・管理の時代へと移行しております。本年度から着手しておりますストックマネジメント計画の策定は、令和3年度中に完了となりますが、今後は、持続可能な事業の健全経営を目指すとともに、計画に基づいた施設の適正管理を進め、ライフサイクルコストの低減を図ってまいります。 

長野広域連合が計画しているごみ焼却施設

 (仮称)長野広域連合B焼却施設でございますが、令和4年4月の稼働に向け、工場棟の躯体工事及び焼却炉設置工事を進めており、本年10月には試運転の開始を予定しております。
 市といたしましては、稼働に向け、長野広域連合とともに周辺地域の生活環境保全について地元との対話を深め、併せて、周辺整備や地元振興策、アクセス道路等のインフラ整備を遅滞なく進めてまいります。 

総合運動公園構想

 交流・協働による地域づくりと、市民の健康増進、各種スポーツ施設の整備など、戸倉体育館周辺の活用方針を踏まえ、新年度は、地域の方々や関係団体の参画をいただき市民アンケートを実施するなど、幅広く市民の皆様のご意見をお聞きし、令和4年度を目途に「総合運動公園構想」を策定してまいります。

 

基本目標5 輝かしい歴史文化や美しい自然を未来に継ぐまち

松田館の再整備

 焼損した主屋等について今年度から修理・修復事業を進めており、令和3年度中に完了する予定でございます。令和4年度からは博物館施設として一般公開出来るよう進めてまいります。 

稲荷山地区の景観形成

 稲荷山の「重要伝統的建造物群保存地区」の街並み整備を図るため、本年度から実施しております「重伝建地区の全体構想」の策定を進め、令和3年度中の完成を目指してまいります。

 

基本目標6 協働で創る、市民主体の住みたい住み続けたいまち

協働のまちづくり

 千曲市で暮らし、活動している市民や市民活動団体などの取組みにより、「協働のまちづくり」の意識が一層高まりつつあります。
 4月から開設いたします「千曲市市民交流センター」では、市民力・地域力・人づくりにつながる拠点施設として、千曲市の将来を担う人材の育成をはじめ、多くのボランティアや市民活動の一層の活性化と団体間の交流を図るとともに、『みんなが「集い」、「つながり」、そして「育つ」場』として幅広く事業を展開してまいります。

 

6.結びに

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、市民の皆様の市政や地域への関心は極めて高くなってきていると感じております。私が市民の皆様からいただいた声を基に昨年12月17日に市役所1階に設置いたしました「市政へのご意見・ご提案コーナー」には、2月16日までの2か月間で35件のご意見などが寄せられました。その全てに私が目を通し、公表を希望しないものを除き、無記名であっても内容により公表するなどして、市民の皆様の声に対する市の考え方をお示しするとともに、職員にも市民の率直な意見を見て、感じて、考えていただく機会としております。同様な意見が多い場合は、何かを変える必要があるのではないか、改善が必要なサインなのではないかと思っており、詳細な調査を指示しております。
 今後も、市民の皆様の声に耳を傾け、丁寧な行政運営を心がけるとともに、今何が求められているのか、何をなすべきなのかを多様な対話を重ねながら職員と共に熟慮し、私たち基礎的自治体の使命であります「住民福祉の増進」のため、精一杯取り組んでまいる所存でございます。
 議員各位をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げまして、令和3年度の施政方針とさせていただきます。

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