特産品 あんず

薬師山からのあんずの花
長野県内でのあんず栽培は長野地域で栽培面積、収穫量ともに9割近くを占めます。そして、市内のあんず栽培は県内の栽培面積、収穫量の5割近くを占め、県内有数のあんず栽培地域となっています。
その中心は森・倉科・更級地区で、特に森地区では、花が咲く4月始めになるとあんず祭りが開催され、20万人近くの観光客が訪れます。
なぜあんずが多いの?

あんずの花はうめに続いて4月はじめ頃に開花します
この森地区であんずの栽培が始まった経緯は、一説によれば、天和年間(1681~1683年)元禄時代、伊予宇和島藩主伊達宗利侯の息女豊姫が、松代藩主真田幸道侯に興し入れの際、故郷の風情を偲ぶよすがにと、国許よりアンズの苗木を取り寄せ、松代東条地区に植え付け、それを森・倉科地区へ配布したのが始まりと言われています。
あんずってどんなくだもの?

あんずの実は6月下旬から7月上旬にかけて収穫されます。
バラ科サクラ属の果樹で、ウメ・スモモと近縁です。英名はアプリコット(apricot)。日本の主な産地は長野、青森、福島県。
あんずは酸味が強いため、生食よりもジャムやシロップ漬けなどに加工して利用されています。しかし、最近では、ヨーロッパ系あんずとの交配により、酸味の少ない生食用品種が増えてきました。
あんずはいつ日本に来たの?
原産地は中国北西地方、中央アジア。中国では2000年も前から種の中の「杏仁(きょうにん)」を収穫するために栽培されていたようです。その後、ヨーロッパに1世紀頃に伝わり、多くの品種改良がなされ中東、アフリカと渡り、18世紀頃になるとアメリカにも伝わり、今ではカリフォルニアが世界的な産地になっています。
日本に渡ってきた時期は明らかではありませんが、平安時代の文献である「本草和名」(918年)や「和名類聚抄」(923年)には、杏にカラモモの和名がつけられ、また、歌にアンズの花が詠じられています。カラモモをアンズと言うようになったのは江戸時代からのようです。
どんな種類があるの?
品名 | 原産地 | 特徴など | 熟期 |
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平和 |
森 |
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早生 |
信山丸 |
長野県果樹試験場 |
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早生 |
昭和 |
森 |
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中生 |
信州大実 |
長野県果樹試験場 |
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晩生 |
信月 |
長野県果樹試験場 |
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晩生 |
ハーコット | カナダ |
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晩生 |
更新日:2022年03月02日