農村文化調査隊

更新日:2022年03月02日

千曲市「食ごよみ」が完成しました

 平成19年6月に公募により結成された「農村文化調査隊」は、農村の生活や食文化について2年間にわたり聞き取り調査などを行ってきました。
 調査した聞き取りの内容や独自に集めた資料をもとに検討を行い、この度 千曲市「食ごよみ」が完成しました。
 平成21年4月30日には農村文化調査隊の役員さん3名が市長を訪れ、冊子の完成を報告しました。

スーツ姿の市長と役員のみなさんが冊子を手にカメラのほうを向いている写真

左から 地区責任者:渡辺さん、代表:西村さん、地区責任者:永井さん

大きい机を囲むようにして座り、お話している役員のみなさんと市長の写真

 市長との対談も行い、冊子作成の苦労やこの冊子に込められている思いなどを伝えました。
 また、この冊子を活用し「次世代へ地元の食文化を伝えていくための活動」や今後の食農教育についても相談しました。

 冊子は、各家庭に配布したほか市内保育園・小学校・給食センターへ配布しました。
 さらに調査した膨大な資料をもとに、市報のコラム欄(「農村文化の学」)に毎月掲載していく予定です。

活動の目的

これまで伝承されてきた農村での「伝統行事、食文化や言い伝え等」には、様々な願いや生活の知恵、技術が込められています。
しかし、現在ではこのような伝統行事・食文化等は失われつつあり、またそこに込められている願い等も伝わることなく消えかけています。
そこで、失われつつある「農村での暮らしや込められた思い等」について、地域の高齢者の方から聞き取り調査を行い整理し、次世代へと伝えていくことを目的としています。

活動の内容

  1. 市内の高齢者の方から当時の農村での「暮らしぶり、生活の工夫・技術、様々な行事のいわれや行事食・郷土食等」の聞き取り調査を行う。
  2. 聞き取り調査した内容や感じたこと等について整理する。
  3. 整理した内容の中から行事と行事食(いのりや感謝の食)について、千曲市「食ごよみ」としてまとめる。
  4. 千曲市「食ごよみ」を活用して、郷土料理講習会や食の文化祭など伝える取組みをする。

構成員

「食文化に対し関心があり、取組む意欲のある人」を対象に平成19年6月に公募し、応募があった25名の女性メンバーと事務局で構成されています。
すべてボランティアで活動いただいており、任期は2年です。

活動状況

活動状況の詳細
平成19年9月18日(火曜日)
第1回会議
農村文化調査隊の発足
調査隊の目的の確認
平成19年10月16日(火曜日)
第2回会議
  • 調査作業
    • 他市の状況確認
    • 調査方法、調査対象の検討
平成19年11月13日(火曜日)
第3回会議
  • 調査作業
    • 基礎資料及び農村女性ネットワーク千曲で調査した内容について確認
平成19年12月18日(火曜日)
第4回会議
  • 調査作業
    • 地区別により聞き取り調査を実施
    • 調査内容、対象、方法などの具体的な検討(調査票の作成)
平成20年1月15日(火曜日)
第5回会議
  • 調査作業
    • モデル的に実施した聞き取り調査の検証
    • 問題点等の検証、今後の進め方の検討
平成20年2月19日(火曜日)
第6回会議
  • 調査作業
    • 聞き取り調査の中間報告
平成20年3月18日(火曜日)
第7回会議
  • 調査作業
    • 聞き取り調査結果の報告会
平成20年4月15日(火曜日)
第8回会議
  • 整理作業
    • まとめ方、冊子のイメージについての検討
平成20年5月20日(火曜日)
第9回会議
  • 整理作業
    • 「伝えていきたいこと」の確認
    • 聞き取り調査内容の整理及び補足調査等
平成20年7月15日(火曜日)
第10回会議
  • 整理作業
    • 整理表作成の進捗状況確認及び中間報告
平成20年9月16日(火曜日)
第11回会議
  • 整理作業
    • 各地区整理表の確認及び集約作業
平成20年10月21日(火曜日)
第12回会議
  • 集約作業
    • 班ごとに冊子作成の意見交換
平成20年11月4日(火曜日)
第13回会議
  • 原稿作成
    • テーマの絞込み、掲載したい内容の検討
平成20年11月18日(火曜日)
第14回会議
  • 原稿作成
    • 掲載内容の検討
平成20年12月16日(火曜日)
第15回会議
  • 講演・助言
    • 「農村文化を次世代に伝えるために 今女性ができること」
      講師に池田玲子さん(長野県農村文化協会)を招き講演及び助言をいただいた
平成21年1月13日(火曜日)
第16回会議
  • 原稿作成
    • 池田先生からの助言を受け、掲載内容の再検討
平成21年2月10日(火曜日)
第17回会議
  • 原稿作成
    • レイアウトの検討、班に分かれ掲載内容の検討
平成21年2月23日(月曜日)
第18回会議
  • 原稿作成
    • 原稿の検討
平成21年3月19日(火曜日)
第19回会議
  • 原稿作成
    • 表紙の検討、原稿の検討
平成21年3月25日(水曜日)
  • 写真撮影
    • 写真撮影用の料理作成、写真撮影
平成21年3月30日(月曜日)
第20回会議
  • 原稿作成
    • レイアウトの決定、レシピの見直し
平成21年4月10日(金曜日)
第21回会議
  • 原稿決定
    • 誤字脱字の確認、表現の統一 等
情報なし 印刷・製本

(注意)全体会議以外に役員会議・代表者会議やファックス・メールなど、情報交換を行ないながら冊子を作成しました。

伝えていきたいこと

農家のお年寄りから聞き取り調査を行なう中から見えてきたこと・感じられたことは…

 生きていくために欠かせない食べ物は農業によって支えられ、また農業は自然に大きく左右される。そのため自然に対し畏敬の念を持ち、八百万の神や先祖に五穀豊穣を願い、感謝しながら地域の人たちと助け合いながら暮らしてきた。

という農村の生活でした。

特に次世代へ伝えていきたいことは…

  1. 生命・自然の大切さ
    • 五穀豊穣をもたらしてくれる自然への感謝
    • 生きていくために欠かせない食べ物への感謝
    • もったいないと思う気持ち
  2. 伝承されてきた生活・食文化等の生活全般の知恵
    • 暮らしの知恵もっている農家の人のすごさ
    • 旬を大切にし、また加工して保存する技術
    • 生活のメリハリや農事の目安としてきた年中行事
  3. 先祖への尊敬の気持ち
    • いのちをつないできてくれた先祖への感謝
    • 五穀豊穣、無病息災や家族の幸せをもたらしてくれる先祖の神様への感謝
  4. ふるさとの良さ
    • 自分たちが暮らしているふるさと(千曲市)のすばらしさ

この記事に関するお問い合わせ先

農林課
〒387-8511
長野県千曲市杭瀬下二丁目1番地
電話番号:026-273-1111
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