「蚊の媒介による感染症」の予防対策について
蚊がいそうな場所に行く際には、刺されないように注意しましょう!
令和元年10月、デング熱の国内での感染が確認されました。デング熱は、国内ではヒトスジシマカが媒介します。
ヒトスジシマカは、デング熱の他にチクングニア熱やウエストナイル熱などを媒介します。
デング熱について
蚊による感染症から身を守るためには、蚊の発生を少なくすることや蚊に刺されないようにすることが大切です。
各ご家庭で、次のことに気をつけましょう。
- ヒトスジシマカの幼虫は、比較的小さい容器に発生します。屋外に放置された空きカン・ビン、古タイヤ、植木鉢の受け皿、ビニールシートの溝などにたまったわずかな水たまりでも卵を産み、およそ2週間かけてボウフラから成虫になります。週に一度は、植木鉢の受け皿やプラスチック容器などに溜まった水を捨てるなど、水たまりを無くすようにすると、蚊の幼虫の発生を抑えることができます。
- 蚊の成虫は、草むらや低木の葉の裏、じめじめした場所、側溝などにひそんでいます。定期的に草刈り、枝のせん定をして蚊のひそみやすい場所を減らしましょう。
- ヒトスジシマカの行動範囲は50~100メートルと狭く、5月中旬から10月下旬ころまで活動します。シマ模様がある4.5ミリメートルほどの蚊を見つけたら、近くに発生源があると思われますので、周囲を確認し駆除しましょう。
- 殺虫剤による駆除は、その場限りの対策です。蚊の発生をおさえるものではありません。使用方法、注意事項を守り、必要最小限の範囲に散布してください。

ヒトスジシマカ
蚊に刺されないようにするには?
特に日中、活発に吸血しますので、蚊との接触をさけましょう。
家の外では、
- 長袖、長ズボンなどを着用し、皮膚の露出を少なくしましょう。
- 草むらに入るときなどは、素足にサンダル履きは避けましょう。
- 虫除け剤(液体、スプレータイプなど)も効果的です。用法、用量、注意事項を守って使用しましょう。
家の中では、
- 網戸などで蚊の侵入を防ぎましょう。
- 侵入した場合は捕まえて駆除するか、蚊取り線香、蚊取りマット、液体蚊取り、殺虫スプレーなどを利用しましょう。
デング熱の症状は?
蚊に刺されてから多くは3~7日(最大期間2~15日)程度で、突然の発熱のほか頭痛、目の痛み、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感、発疹等の症状が見られます。このような症状は、1週間から2週間ほど続き、通常は後遺症を残すことなく回復します。
治療の方法は?
デングウイルスに対する有効な抗ウイルス薬はなく、輸液療法、解熱鎮痛剤(禁忌に注意)等の対症療法が主体です。
感染のしかたは?
デングウイルスは、デング熱に感染した人の血を吸った蚊の体内で増え、その蚊が他の人の血を吸うことで感染を広げていきます。人から人へは感染しません。
ジカウイルス感染症は、ウイルスを持った蚊がヒトを吸血することで感染します。
基本的に、感染したヒトから他のヒトに直接感染するような病気ではありませんが、稀なケースとして、献血や性行為による感染が指摘されています。
軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、関節痛、倦怠感、頭痛などが主な症状で、感染して全員が発症するわけではなく、症状がないか、症状が軽い(2~7日続いた後に治り、予後は比較的良好)ため気付かないこともあります。
ジカウイルスに対する特有の薬は見つかっておりません。対症療法となります。
海外の流行地にでかける際は、蚊に刺されないように注意しましょう。長袖、長ズボンの着用が推奨されます。また蚊の忌避剤なども現地では利用されています。
妊娠中の女性が感染すると胎児に影響を及ぼす(「小頭症」などの先天性障害を起こす)可能性が指摘されていますが、その感染のしくみや感染時期はわかっていません。
近年、ブラジルにおいて「小頭症」の新生児が増えており、ジカウイルスとの関連が示唆されています。このため、妊婦及び妊娠の可能性がある方の流行地への渡航を控えた方がよいとされています。やむを得ず渡航する場合は、主治医と相談の上で、厳密な防蚊対策を講じることが必要です。
詳しくは長野県ホームページまたは厚生労働省「ジカウイルス感染症に関するQ&A」をご覧ください。
ジカウイルス感染症に関するQ&Aについて(厚生労働省のサイト)
この記事に関するお問い合わせ先
健康推進課
〒387-8511
長野県千曲市杭瀬下二丁目1番地
電話番号:026-273-1111
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更新日:2025年02月25日