「医師の働き方改革」に対するご理解、ご協力をお願いします

更新日:2024年03月14日

令和6年4月より医療機関で働く医師の残業時間に上限が設けられます。

持続的な医療を実現するために患者さんと医師、双方にとって大切な制度です。

医師の長時間労働改善に向けた取り組みにご協力ください。          医師が指をさしているイラスト

「医師の働き方改革」とは…?

医師の長時間労働によって支えられてきた日本の医療の現状を“改革”し、医師が健康に働き続けられる環境を整備することで、医療の質・安全を確保すると同時に、持続可能な医療提供体制を維持していくための取り組みの総称です。こうした取り組みの一つとして、令和6年4月から残業時間の上限に関する制度が始まります。

医師の勤務実態について令和元年に行った調査では、約40%の医師が月80時間以上の残業を行っていることが分かっています。

患者さんやご家族の皆様にご理解、ご協力していただきたいこと

1.診療時間内の受診にご協力をお願いします

「平日の昼に行く時間がないから」といった理由で、夜間や休日などの診療時間外に緊急性のない受診をすることは、「コンビニ受診」とも言われ、医師などの医療機関で働く医療スタッフの負担を増やすことにつながり、提供される医療の質の低下を招くものとして懸念されています。日頃から医療機関の診療時間を意識していただき、例えば、病状、検査、手術の説明を受けるといった場合には、夜間や休日を避け、普段から決められた診療時間内での受診にご協力をお願いします。

上手な医療のかかり方

質の高い医療を効率的に提供できるように、医療機関はその機能に応じた役割分担がされています。例えば、軽症の病気やけがの場合には身近な医療機関(診療所等)にご相談いただくことが重要ですが、「大きな医療機関の方が安心だから」といった理由で、軽症の患者さんが大きな医療機関(病院等)に集中すると、そこで勤務する医師や医療機関で働くスタッフの負担を増やすことにもつながります。

まずは、健康のことで何でも相談でき、身近で頼りになる医師(かかりつけ医師)を持つようにしましょう。

また、「緊急かどうか判断せずに救急車を利用してしまう」といったことも、緊急性の低い診療時間外の受診につながります。救急車を呼ぶかどうか、今すぐ医療機関に行ったほうがいいか、など迷ったときは、電話で相談できる「#8000」「#7119」を活用しましょう。

小児救急電話相談(#8000)について

長野県緊急安心センター(#7119)について

上手な医療のかかり方について(厚生労働省HP)

上手な医療のかかり方について(長野県HP)

印刷しておくと便利なリーフレットの配布はこちらから

2.“いつもの先生”以外の医療スタッフの対応にご理解をお願いします

医療機関では、医師の働き方改革の取り組みの一環として、チームで医療を提供することで、ひとりの医師への負担の偏りをなくし、各職種の専門性を活かしていくなどを通じて、患者さんに提供する医療の質を高めていくための取り組みが始まっています。この取り組みの中では、これまで皆さんが医師が対応するものとイメージされていた業務の一部をほかの医療職種が担ったり、複数の医師で担ったりすることがあります。“いつもの先生”以外の医療スタッフの対応にご理解をお願いします。

タスク・シフト/シェア

医師の長時間労働の背景には、医師が業務に集中している状況があり、他の医療スタッフが担うことができる業務についても医師が担っている実態がありました。

タスク・シフト/シェアとは、こうした医師の担っている業務のうち、一部をほかの医療スタッフ(看護師、薬剤師、臨床検査技師、事務職(医療事務作業補助者)など)に移管(シフト)や分担(シェア)することです。様々な医療職種が各職種の専門性を生かしていくことなどを通じて、患者さんに提供する医療の質の向上にもつながります。

例えば、患者さんへの疾患の説明、検査、病棟における服薬指導、医師の指示に基づく治療対応や術後の管理などについて、医師以外の様々な医療スタッフが担うことがあります。

複数主治医制

特定の医師が長時間労働となる背景には、患者さんと主治医が1対1となる関係になることで、休日・昼夜にかかわらず、主治医がその患者さんへの対応を一手に担うことがありました。

複数主治医制とは、患者さんの治療を行う医師がチームを組み、一人の患者さんに複数の主治医が対応することです。複数の医師が治療方針に意見を出し合えることや、緊急時などに迅速に対応できる体制となることを通じて、患者さんに提供する医療の質の向上にもつながります。

例えば、担当する患者さんへの対応を複数の主治医が時間帯によって分担するなどの取り組みが始まっています。

「医師の働き方改革」についての詳しい内容はこちらから

この記事に関するお問い合わせ先

健康推進課
〒387-8511
長野県千曲市杭瀬下二丁目1番地
電話番号:026-273-1111
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