千曲市「食ごよみ」

更新日:2023年01月06日

公募により結成された「農村文化調査隊」により、平成19年から聞き取り調査を行い、農村の生活や食文化などをまとめた 千曲市「食ごよみ」 が完成しました。

野菜たっぷりの雑炊や精霊馬の写真が並んだ千曲市食べごのみのPRイメージ
  • ごあいさつ(市長)
  • 千曲市「食ごよみ」を作成するにあたって(調査隊一同)
  • 千曲市に住む「千おばあさん」の思い「千おばあさん」の思い
  • 「食ごよみ」の記載内容

  食ごよみ(PDFファイル:2MB) 

農村文化の学

農村文化調査隊の隊員が交代で、毎月市報のコラム欄「農村文化の学」に寄稿しています。
市報では文字数が限られてしまい、全文を掲載することができない都合上こちらに掲載してありますのでご覧ください。

農村文化の学一覧
年月 内容
平成21年
5月
ごあいさつ

6月

カッコウ鳴いたらまめをまけ
旬のものは体をいやす
農村のおやつ

7月

子供の仕事
ご先祖様はどう思う

8月

迎え盆(13日)~ご先祖様をお迎えする準備~
旬の野菜・きゅうり

9月

「農」あってこその「食」
実りの秋、収穫を喜び、大自然に感謝

10月

桑畑からりんご園へ
1日1個のりんごは医者を遠ざける

11月

荒れた農地が目立つこの頃
農作物を無駄にしない心

12月

千曲市の代表的な家庭料理「おぶっこ」

1月

お正月
鏡餅の飾り

2月

節分の豆まき
農村文化調査その後…

3月

季節感を大切にしよう

5月(寄稿者:代表 西村安子さん)

ごあいさつ~千曲市「食ごよみ」が完成しました~

 今月から私たち千曲市農村文化調査隊が市の農村文化について紹介していきます。
 千曲市農村文化調査隊は、大切な地域の宝を次世代につなぐために、平成19年度に公募で集った市内の女性25人でスタートしました。
 スーパーに行けばなんでも手に入る便利な次代となりましたが、「生活習慣病の低年齢化」や「食品の偽装問題」など、私たちの生命に関わる『食』に関するさまざまな問題が発生しています。家族の食生活を預かる私たちは、多くの農作物を自ら育て、旬の食材として、先人から受け継いだ様々な知恵を活かして生活しています。

 世の中が急速に変化する中で、これまでの農村に残るさまざまな農業に関わる行事や食に関する文化、生活の知恵などが消えていくことを心配していました。
 2年目のに月日をかけて市内のお年寄りから、これまで継承されてきた農村での伝統行事、食文化などの聴き取り調査を行いました。調査を通じて、貧しかったけれどもお互いに支えあい、助け合い生きてきた時代があったことを思い出しました。
 多くの方の協力により、膨大な資料などを集めることができました。その一部を、「千曲市食ごよみ」として市報5月号と一緒に配布します。
 食ごよみを通じて、次世代の子どもや孫たちに、農業の大切さや豊かな食文化、ものを大切にする心や支えあって生きることの大切さなどが伝えられればと思います。

旬の食材

わらび、こごみ、ふき、たらの芽、ふど、にら、えんどう、レタス、アスパラ、きゃべつ、ブロッコリー など

6月(寄稿者 渡辺明子さん)

茶色い皮付きのタケノコのイラスト

カッコウ鳴いたら豆をまけ

 「ホーレ、カッコウが豆蒔けよって鳴いているよ。」孫との散歩道、カッコウの声が聞こえてきます。この時期は、カッコウも鳩も子育てに専念するため、蒔いた大豆をほじられることが少ないなどといい、昔から「カッコウの鳴き声が聞こえたら大豆を蒔く時期がきた」といわれています。

旬のものは体を癒す

 「麦の収穫、田植え、豆蒔き」など6月の農作業は、お天道様のご機嫌をうかがいながらの仕事になるため大変です。そんな農作業の疲れを癒してくれるのが、「旬のものをたくさん使った煮物」です。昔から「たけのことニシン」、「蕗とまつイカ」といった料理は、この時期のご馳走でした。(「まつイカ」とはホタルイカを干したものです。)旬の物を食べることで体に元気が湧いてきます。
 お店に行けば何でも手に入りますが、「旬の物を食べる事は、体を老化から守る」とも言われていますので心がけたいものです。

農村のおやつ

農村のおやつといったら、ニラのうす焼き、味噌むすび、硬くなった餅で作ったあられ、そして「こうせん」です。皆さんは知っているでしょうか。
 「こうせん」は大麦をホーロク(鉄板鍋)で炒って粉にして砂糖と塩を混ぜた物で、古いハガキを2~3センチ巾に切り、スプーンの代わりに使って食べました。
 また、子供達は元気いっぱい、「すぐり、田植えぐみ、桑ぐみ、庭梅」などの木の実を採り、口の中や周りを紫色に染めて食べていました。取りに行くのが楽しく遊びの一つでもあったようです。

旬の食材

あんず、たまねぎ、たけのこ、春大根 など

7月(寄稿者:永井素子さん)

三粒の豆がころりと並んでいるイラスト

子供の仕事

 私の子供の頃は二毛作だったので、梅雨時の6月中旬から7月下旬にかけては、「麦刈り・麦たたき・田植え」と大慌てで、毎日よくお手伝いをしたものです。
 田植えのときのお小昼(こびれ)の「きな粉おむすび」のおいしかったことが忘れられません。
 田植え終了後には、田の畦に棒で穴を開け大豆を蒔きました。大豆は「味噌・醤油・豆腐・きな粉・煮豆・炒り豆」と利用できる大切な蛋白源でした。田の草取りの手伝いもよくやったものです。水田の中に入り、這い回りながら稲の株間の草をとる作業で、あまりに大変だったため水を濁しただけで、やったふりをしたこともありました。
 また、当時はどこの農家も家畜を飼っており世話もしました。私の家には山羊と鶏がいましたので、山羊の餌として草刈りをしました。山羊のお乳は牛乳とは一味違い、コクがあって懐かしい味です。鶏の卵は換金できる貴重なものでした。そのため割れた卵のみ食べることができました。石臼で米粉・きな粉・こうせんを挽く手伝いなどは、とても手間がかかったことを覚えています。
 昔は子供も労力としてあてにされ、家の農業を手伝うことが当たり前でしたが、現在では機械化が進んだことや生活が変化したことで、子どもが農作業を手伝う場面がめっきり減ってしまいました。

ご先祖様はどう思う

 先祖代々大切に農地を守り、農作業のすべてを人の手で行い、食べ物は自給自足、自然に負担をかけない農業を行なってきた「天国の祖母や父母」にもし電話が通じたとしたら、現在の機械化された農業、荒廃農地があちこちに見られる光景や食物自給率40パーセント以下と輸入に頼っているこの現状について、何と言うか聞いてみたいものです。

旬の食材

なす、きゅうり、トマト、ピーマン、さくらんぼ など

8月(寄稿者:松林美恵子)

盆棚のまわりにお線香や提灯、お供え物の花などが置かれているイラスト

迎え盆(13日)~ご先祖様をお迎えする準備~

 我が家では毎年提灯の飾りつけなどを孫と一緒にします。テーブルに盆ござを敷いて「御棚(おたな)(盆棚)」を作ります。小さめの提灯を「御棚」の両側に飾り、お仏壇より先祖代々や祖父母の御位牌(おいはい)(木の札)を出します。曲がったきゅうりで馬を、なすで牛を作ります。尻尾はもろこしの毛で、足はよもぎの茎を切って作ります。かぼちゃの葉っぱの上に、小ぶりの丸なす1個分をサイコロ状に切ってのせてお供えし、スイカ、冷麦5束、盆菓子、盆花(キキョウ、オミナエシ)、水花などを飾り準備が整います。
 また13日はご先祖様を迎えるため、早めの夕食の支度にとりかかります。迎え盆には必ず「なす、さつま芋、かき揚げ、塩いか」の天ぷらを作ります。(塩いか:ひと切れで一杯のごはんが進むほどの塩からい塩漬けいか。現在は一夜干しを使っている。)
先祖様をお迎えしご飯と天ぷら、お酒を供え提灯に火を灯すと、自然と手があわさりお参りする気持ちになります。普段とは違いお盆の時は、ご先祖様をお迎えした部屋で家族そろって食事をとります。
 以前は村の盆行事として盆踊り、カラオケ大会などで盛りあがり、人々の交流の場が広がって楽しいひとときを過ごしたものです。

旬の野菜・きゅうり

 たくさん収穫できるようになる時期です。大きくなってしまった物、曲った物、キズになった物などは無駄にしないで「ぶっかけや佃煮」などの常備食を作り、お弁当のおかずやお茶うけに利用します。暑い時期です。栄養と休養をとって、のりきりましょう。

旬の食材

しろうり、みょうが、もろこし、かぼちゃ、しそ、おくら、すいか など

9月(寄稿者:池田靖子)

「農」あってこその「食」

 経済のグローバル化や食の欧米化が進むと同時に、日本人の間に祖先から永い間受け継がれてきた日本の古き良き伝統や行事、そして、そこに裏付けられてきた日本人の心(自然や神を敬い、祖先を大切にする心)までが今まさに消えかかっています。
 今や大人だけではなく小学生の1/3以上が生活習慣病予備軍という考えられない現状、更に躁鬱病などの精神的病を患う人が若い年代程多く発症しているという事態はまさに憂慮に耐えません。
 「食べる」という事は「生きる」という事の原点であり「食べ方」を変えると「生き方」が変わることは昔の賢人の言葉にもあります。
 さらに忘れてならない事は「農」あってこその「食」であるという事です。あまりにも工業化、グローバル化が進み、「生命」の原点が見えなくなっている今、「日本人本来の心」を取り戻すためには生命の原点である「食」と「農」、そして「大自然の運行」との密接なつながりを若い人達や子供達に伝えていきたいと思います。

実りの秋、収穫を喜び、大自然に感謝

農業は、太陽や雨など自然の流れに寄り添いながら行なわれます。
人は農作物の生命力を信じ、より育ちやすい条件を整えることに日々気を配り、子育てをするように心を込めて栽培します。また、人の力ではどうすることもできない「目に見えない自然の力」に神々を感じ、五穀豊穣を祈りながら農業を行なってきました。
私たちが生きていくために欠かせない食べ物は、農業によって支えられ、農業は自然に大きく左右されます。実りの秋を迎えるこの時期に、収穫の楽しさや喜びを実感しながら、大自然の恵みに感謝しましょう。

旬の食材

りんご、ぶどう、なし、柿 など

10月(寄稿者:小平登美子)

桑畑からりんご園へ

私が子供だった頃は、まだ養蚕が盛んで「お蚕様(かいこ)」と呼び、桑畑が方々に見られました。家中がお蚕様に占領され、父母は早朝から夜おそくまで桑つみ、桑くれなどの作業に追われていました。わたしも幼い頃から、かまどのご飯炊きや桑つみのお手伝いをした記憶があります。その後昭和30年代に入り桑畑からりんご園に変わっていきました。学校から帰ってきて、もぎたてのりんごを皮ごとかじって食べたときのおいしかった感激は、今の私のりんご作りへの原点です。
 現在ではりんごの品種も様変わりし、ロングセラーの「ふじ」は蜜が入り最高の人気となっていますが、10月のりんごとして、長野県のオリジナル品種「秋映」「シナノスイート」「シナノゴールド」がりんご3兄弟と呼ばれ好評です。あなたはどれがお好みですか?

1日1個のりんごは医者を遠ざける

このことわざが西洋にあるように、りんごには生活習慣病の予防効果があるとされています。しかしりんごの消費量は減ってきており、特に若い人にはもっと食べてほしいものです。
今年は上山田地域のりんご園に雹(ひょう)が降ったため、格安のりんごがたくさんあります。見栄えは良くなくても一皮むけばおいしいりんごです。「もったいない」気持ちで、我が家でも「ずく」を出して生ジュースにして家族みんなで、毎日飲んでいます。真っ赤なりんごを見ると思わずかじりたくなりますが、皆さんも硬いものをかじってよく噛んで食べ、あごや歯を鍛えましょう。
生産者にとってはたいへんな年ですが、皆さんにたくさん食べていただければ幸いです。

旬の食材

りんご、ぶどう、ごぼう、にんじん、里芋、山のきのこ、くるみ、栗、米など

11月(寄稿者:小林佐紀子)

荒れた農地が目立つこの頃

 市内にも見られますが、市外へ出かけた時、車窓から草地になった荒廃地が目に付きます。
日本の食料自給率が40%という現状です。これには種々の問題があると思います。「輸入米の方が安い。」とも聞いています。「日本人がご飯を食べなくなった。」とも言われています。ご飯離れは60年以上も前の敗戦直後、アメリカの小麦を使って学校給食にパンを取り入れたことも原因のひとつではないでしょうか。
また現在、農業を支えているのは高齢者です。若い人たちが労力を惜しまず進んで農業に従事出来るためには、農業が職業として自立できるような政策も必要です。
日本の食事の欧米化が進み、今日ようやく日本の和食が見直されてきています。なるべく地産地消で、ご飯中心の食事を摂るように心がけたいものです。

農作物を無駄にしない心

天候に左右され、数え切れない作業により成長した農作物を収穫することは何ともいえない喜びです。昔から「ごはん一粒でも粗末にすると目がつぶれるよ。」「罰が当たるよ。」と言われてきました。そんな事無いと反発したものなら「それじゃ、お米一粒でよいから、すぐ作ってごらん。」と言われたものでした。果実だって野菜だって同じで、農作物を育てるには1、2日では到底できません。種蒔きの時から計画を立て、心を込めて栽培した農作物を購入したり、おすそ分けでいただいたりして食卓に上ります。農作物にも命があります。大切にいただいていますか。みなさんの家ではどうでしょう…。

旬の食材

大根・人参・里芋・葱・牛蒡・長いも・白菜・野沢菜・りんご・柿
寒さに向かって漬物や貯蔵(土の中・ムロ)が始まります。

12月(寄稿者:小松たつ子)

黒い鍋に入った野菜たっぷりの家庭料理「おぶっこ」の写真

千曲市の代表的な家庭料理「おぶっこ」

 千曲市の郷土食・行事食やそれにまつわる思い・いわれ等を農村の生活を通して見つめ編集された「千曲市食ごよみ」。その12月には新しい年を迎えるための準備と「行事食・おふくろの味」コーナーで、「おぶっこ(ぶちこみ)」が紹介されています。この「おぶっこ」が、千曲市の代表的な家庭料理として「食ごよみ」の表紙も飾りました。

 昭和30年代まで、田植えが日本一遅いこの地域では裏作で小麦が作られ、小麦粉の家庭料理がたくさん生まれました。「おやき・うどん・うすやき・すいとん・おにかけ等々…。」
その中でも「おぶっこ」は千曲市近辺にのみ伝えられてきている郷土料理です。色々な野菜を入れ煮立て、味噌で味付けし、平たく短めに切ったうどんをぶちこんで煮込む事から「ぶちこみ」とも言われています。
この頃、家庭ではあまり作られなくなりましたが、簡単に作れ、栄養たっぷりな「おぶっこ(ぶちこみ)」にぜひ挑戦してみて下さい。
 夕飯に作って、家族みんなであつあつの「おぶっこ」をふーふーしながら食べます。残ったら次の朝また煮込むと、こってりして、これがまた美味いんだなあ!

1月(寄稿者:島田孝子)

てっぺんにミカンが載っている鏡餅のイラスト

お正月

 お正月は年神様をお迎えする大切な日です。年神様とは家族に安泰をもたらす「先祖の神様」であるとともに、五穀(米・麦・栗・豆・黍)豊穣をもたらす「農耕の神様」です。また門松は年神様が来訪するための依(よ)り代(しろ)であり、鏡餅は年神様への供え物です。それぞれの家では神棚や仏壇などに灯明(とうみょう)やお神酒、白飯をあげ、家族そろって今年の安泰や五穀豊穣を祈りながら新年を迎えます。
「数え年」では1月1日に年を加えたことから、正月に年神様を迎え無事に年を重ねられたことを祝うものでした。現在その意味合いはなくなり、単に新年を祝う行事となってしまっているように思われます。時代が変わろうとも、よき慣習を残し伝えていきたいものです。

鏡餅の飾り

 鏡餅の飾りには、それぞれ縁起を担いだ意味があります。
例として橙(だいだい)は「代々栄える」、昆布(こんぶ)は「喜ぶ」、裏白(うらじろ)は「潔白、夫婦円満、長寿」(表面は緑色で裏面は白いことから裏を返しても白いことから「潔白」、葉の模様が対になって生えているので夫婦仲むつまじく「夫婦円満」、また常緑で葉が落ちないことや白髪になるまで長生きするなどから「長寿」)などです。

2月(寄稿者:城本清子)

赤鬼と豆の入ったマスが並んでいるイラスト

節分の豆まき

 節分は「季節が移り変わる節日」を指す言葉で、年に4回あります。中でも立春は、1年の始まりとして重要な意味を持っていました。そのため現在では「節分」といえば、春の節分のみを表すようになっています。
 節分には、「福は内、鬼は外」と言いながら家の中や外に豆をまきます。豆をまくことで、家の中から鬼(病気や災い)を追い払い、家族の1年の無病息災や五穀豊穣を祈ります。豆は「魔滅(まめ)」に通じ、鬼を追い払う特別の力があると考えられていました。豆まきの豆には、昔から大事に育てられていた大豆を使い、さらに生ではなく必ず炒って使います。生の豆を使うと拾い忘れた豆から芽が出てくることがあり、縁起が悪いとされていました。また「炒る」は「射る」に通じ、火で豆を炒ることで「鬼を退治する力を持つ」とも言われています。
 節分の行事食として「大豆、いわし、とろろ汁」があります。大豆、いわしは全国的に食べられていますが、この地域では昔から作られていた長芋の「とろろ汁」を食べる風習があります。季節の変わり目は体調を崩しやすいことから、栄養価の高い長芋を食べて精力をつけます。
 節分には家族そろって豆をまき、とろろ汁を食べましょう!

農村文化調査その後…

 農村文化調査隊が作った「食ごよみ」をきっかけとして、地域の食文化を伝えていくための「食と農のかけはし」リーダー育成講座が開催されました。5回の講座を修了し、私を含む21名の食農教育地域リーダーが誕生しました。
 今後このリーダーを中心にして、ふるさとの食文化や地域の農業、農の命の大切さを多くの方へ伝える活動を行っていきたいと思います。

3月(寄稿者:高附良子)

クエスチョンマークを浮かべている女性の頭上にトマトやキュウリ、ナスなど野菜のイメージが浮かんでいるイラスト

季節感を大切にしよう

 この頃は、スーパーの野菜・果物売場には一年中「きゅうり・とまと・ピーマン・なす・かぼちゃ・いちご・みかん・オレンジ」等が売られており、季節感が全くなくなりました。また、野菜の産地を見ると「中国・フィリピン・アメリカ・オーストラリア」と国際色も大変豊かになっています。海を渡って運ばれてくるも食物には、どれ程多くの輸送燃料がかかっていることでしょうか?地球温暖化が叫ばれている今日、私達は食べ物に対する考え方を改める時がきているのではないかと思います。
 「暑い夏の季節に取れるきゅうり・とまと・なす等は、体を冷やす働きがあり、秋に取れる大根・ごぼう・ねぎ等には、体を暖める働きがある」と言われているように、その季節にとれる旬の物を食べることは、『健康作り』という面から見ても良いことがわかります。
 幸いなことに千曲市周辺では様々な作物が栽培されています。地場産の物は新鮮で栄養価も高く、安価で安心して購入できるのが大変有り難いです。また、地域ごとにそれぞれ違った農作物があり、それを使った郷土の料理がたくさんあります。ご家庭の「千曲市食ごよみ」を大いに活用しながら、季節感のある食事をしていただきたいと思います。

この記事に関するお問い合わせ先

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電話番号:026-273-1111
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