フッ化物洗口事業について

更新日:2024年01月25日

フッ化物洗口とは、適量のフッ化物(フッ化ナトリウム)が入った洗口液を用いて1分間ぶくぶくうがいを行う方法で、永久歯のむし歯を予防することができます。

千曲市では、国(厚生労働省)や長野県で推奨していることから、平成18年度より市内全保育園・幼稚園・認定こども園の年長児、平成27年度より市内の全小学校の児童を対象にフッ化物洗口を実施しています。

 

【フッ化物洗口の効果】

・歯質が強くなり、むし歯になりにくくなる

・生えたての歯の表面(エナメル質)が強くなる

・初期の虫歯の修復(再石灰化)の促進とむし歯進行の抑制

・歯垢の中の細菌に対して抗菌作用・抗酵素作用を示す

 

フッ化物洗口の効果をあげるには…?

むし歯予防の基本は、「規則正しい食生活」「丁寧な歯磨き」で、それを助けてくれるのがフッ化物洗口です。洗口前は特に丁寧に歯を磨く習慣をつけるとより効果的です。

毎日のフッ素入りの歯磨き剤の使用、歯科医院での定期的なフッ化物塗布と洗口を並行して行うことで、よりむし歯予防効果が高まりますが、ご心配な場合は、かかりつけ歯科医にご相談ください。

フッ化物洗口の手順

1.洗口の練習

特に幼児には、フッ化物洗口を開始する前に水で練習させ、決められた時間を洗口し、飲み込まず吐き出すことができるか、確認してから開始する。

2.洗口と吐き出し

歯磨き後、自分のコップに5ミリリットルの洗口液を入れ、1分間ぶくぶくうがいを行いをし、終わったら吐き出す。

ぶくぶくうがいをする子どもたちのイラスト

 

 

うがいの後30分間は、口をゆすいだり

飲食をしないことが大切です!

よくある質問(Q&A)

Q1 フッ素の安全性は?

A1 フッ素は土、水、野菜、お茶、魚介類等広く自然界に存在しており、私たちも毎日水や食物から摂取しています。フッ化物洗口を行っても過剰摂取の心配はありません。

また、フッ化物の有害性としてあげられる慢性中毒は、フッ化物洗口では決して起こりません。また、一度に大量のフッ化物を飲み込む急性中毒は、1回分の洗口液(5ミリリットル)では心配となる量ではありません。

Q2 なぜこの年齢なの?

A2 永久歯に生え変わる4歳から永久歯列が完成する12~14歳頃まで続けて洗口すると高いむし歯予防効果が得られます。千曲市では、安全にうがいができるようになる年長~小学生を対象に実施しています。

Q3 保育園や学校などでフッ化物洗口を行い、家庭でもフッ化物配合歯磨き剤を使用し、歯科医院でフッ化物歯面塗布を行ったら、フッ化物の使い過ぎになりませんか?(厚生労働省フッ化物洗口マニュアルより)

A3 フッ化物の過剰摂取になることはありません。

フッ化物洗口の場合は、洗口液を吐き出した後に全体量の10~15%の液が口に残りますので、週に1回洗口(5ミリリットル~10ミリリットル)を行ったとして0.9~1.5ミリグラムになります。さらに、年2~3回のフッ化物歯面塗布では1回あたり平均1.83ミリグラムのフッ化物残留数となります。3種のフッ化物利用の濃度と頻度に違いがありますので、フッ化物洗口と他のフッ化物の応用品とを併用してもフッ化物の使い過ぎにはなりません。

むしろ、フッ化物応用方法を併用することで、より一層むし歯のリスクは低くなって予防効果が高まることが期待されます。

 

Q4 子どもたちのむし歯は減少しているのに、なぜ実施するのですか?(厚生労働省フッ化物洗口マニュアルより)

A4 むし歯の有病状況は経年的に減少傾向にあるとはいえ、小学生において過去から変わらずに一番多い病気であり続けています。また、永久歯むし歯も歯が生えたばかりの小学生では少なくても、中学生以降急速に増加していく傾向が明らかにされています。「生きる力」を育む小中学時代のフッ化物洗口実施は、生え変わり直後の弱い歯の強化を図り、将来のむし歯の少なさに貢献します。

文部科学省の学校保健統計調査で、小学生のむし歯は過去から現在まで最も多いという状態が続いています。また、2016年の厚生労働省の歯科疾患実態調査の年齢に応じた一人平均永久歯むし歯本数の増え方をみると、小学1~2年生で永久歯むし歯が発生・増加し、しばらくは低値で推移しますが、中学・高校生になると増加へと転じ、青年期から壮・中年期への急増につながっていきます。

フッ化物洗口に関する詳細情報については、厚生労働省フッ化物洗口マニュアル(2022年版)http://www.mhlw.go.jp/content/001037973.pdfをご覧ください。

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