さらしな・おばすて名月の里エリア

更新日:2024年01月25日

「月と由に誘われて千曲の川岸に旅する」と書かれた名月の里夜景の写真

さらしな・おばすて名月の里

令和2年7月に文化庁の日本遺産に認定された千曲川西岸の姨捨(おばすて)は名月の里として全国に知られる。
古くは平安時代の紀貫之から、この地の月に心ひかれてやってきた文人・歌人は限りなく、漂泊の俳人・松尾芭蕉はひと月半もの旅を経てこの地を題材にした「更科(さらしな)紀行」を記したという。
今でも三峯山の懐には100平方メートルに満たない小さな棚田が2000余りも連なり、のどかな日本の原風景をつくり出している。芭蕉も訪ねたという観月の寺・長楽寺や阿弥陀四十八願にちなんで名づけられたという四十八枚田(しじゅうはちまいだ)の田毎(たごと)の月など、月にちなんだ名勝も多数。
秋の中秋の名月の頃には観月祭も開かれ、名月の照らす秋の夜長を楽しませてくれる。

千曲市で食事をするなら、あまねく食通に知られた「さらしなそば」と地方独特の「おしぼりうどん・そば」がおすすめ。
風味を豊かに残しつつ、品良く純白の色に仕立てられたさらしなそばは、蜀山人もこれを食べて「はじめて蕎麦の妙をしれり」と記したほどで、そばが苦手でもこれなら食べられるという人も多い。
「おしぼりうどん・そば」は千曲市周辺の冬の名物で、ねずみ大根など辛みの強い地大根の絞り汁をつけ汁に使ったもの。店ごとに特製味噌や薬味をつけ汁に溶かし、鼻や喉をつーんと刺激する辛さをとことんまで楽しむ粋な食し方だ。
毎年5月下旬、おばすての田植え、9月下旬、おばすての稲刈り、10月下旬、千曲大菊花展、12月10日、武水別神社大頭際が行われる。

お立ち寄りスポット

放光院 長楽寺

観月の名所として古くから知られる天台宗の寺。紅葉が盛りとなる10月末は特に風情を増す。松尾芭蕉はじめ多くの文人墨客が訪れ、50もの句碑が立ち並ぶ。信濃三十三観音14番札所。
電話番号:026-273-3578(長楽寺)

武水別神社

『おはちまんさん』と呼ばれて親しまれ、交通安全祈願で名高い神社。本殿、拝殿、勅使殿など16の末社を持つ。収穫を祝う12月の大頭祭には多くの人が訪れる。
電話番号:026-272-1144(武水別神社)

さらしなの里 古代体験パーク

 冠着山の懐に抱かれた県下有数の縄文遺跡を体験パークとして復元。歴史資料館で太古の生活に触れられるほか、石器・土器作りなども楽しめる。
電話番号:026-276-7511(さらしなの里歴史資料館)

大雲寺自然探勝園

 石仏で知られる霊諍山を背景に立つ禅宗の古刹。一帯は自然探勝園に指定され散策路として整備されており、四季折々の表情が楽しめる。
電話番号:026-261-0300(信州千曲観光局)

大池キャンプ場

 標高830メートルの大池周辺は自然の宝庫。バンガローのほか、テントサイトやアスレチック、テニスコートなどが整備され、大自然を満喫できる。
電話番号:026-272-5372(大池キャンプ場)

姨捨の棚田

 田に水が張られる頃、その一枚一枚に月が映るさまは美しく、田毎の月と呼ばれ古の昔から名を馳せた。国の名勝・重要文化的景観に指定・選定されている。
電話番号:026-261-0300(信州千曲観光局)

スイッチバック

 JR篠ノ井線姨捨駅は全国でも珍しいスイッチバックが残る駅。
 急勾配の途中に駅を設置するのが難しいため、引込線に一旦進み、逆行して線路脇の土手の上の平坦なホームに停車する。
 駅から望む善光寺平の眺望もすばらしく、日本三大車窓のひとつとしても知られる。
 また、日本経済新聞の企画「訪れる価値のある駅」全国第2位にも選定されている。

この記事に関するお問い合わせ先

観光課
〒387-8511
長野県千曲市杭瀬下二丁目1番地
電話番号:026-273-1111
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